
アルボン「汚い、汚いぞハース」ベアマンの”故意走行”を非難―0.03秒差でQ3進出逃す
2025年F1第9戦スペインGP予選でアレックス・アルボン(ウィリアムズ)は、オリバー・ベアマン(ハース)が故意にペースを落として前を走行していたことでQ3進出を逃したと主張し、強い不満を表明した。
アルボンは予選Q2の最終アタックで、最終2つの高速コーナーへと続くターン12のコーナリング中、前方を走行していたベアマンに遭遇。これにより、Q3進出の望みは断たれるかたちとなった。
「汚い、汚いぞハース」
アルボンはチェッカーフラッグを受けた直後、無線を通して苛立ちをあらわにした。「あいつら、分かっててやってるんだよ。セクター3で故意にペースを落としたんだ」
さらに、「悪いけど、ハースはホント良くない。それと、ルイス(ハミルトン)もターン7で同じことをした」と続けた。
アルボンはターン12で大きなステアリング修正を強いられ、Q3進出ラインにわずか0.03秒届かず11番手に終わった。予選後のインタビューでは、前走車のダーティエアーがなければ「Q3に行けた」と語った。
「オリー(ベアマン)に道を塞がれたわけじゃない。ブレーキングを強いられることもなかったし、直接的に妨害されたわけでもない、とでも言っておくよ。セクター3でダーティエアーが酷すぎて、それでQ3を逃したんだ」
「でも、しょうがない。本当に紙一重の世界だからね」
FW47と相性の悪いカタロニア・サーキットで、しかも準備不足の中でQ3進出の可能性を見出していたからこそ、アルボンのフラストレーションはより大きなものとなった。
「今週末は準備という点で、本当に難しかった。FP1ではリザーブドライバーのためにセッションに出られなかったし、FP3ではトラブルがあって、燃料が軽い状態で走れたのは2周だけだった。だから週末を通して、常に後手に回っていた感じだった」
「FP3でのトラブルは解決できたけど、クルマのバランスがどうなるのか把握できないままだった。ある程度は“勘”で行けたけどね。まぁ、結果的には悪くなかったと思う」
「ただ、そのバランスに慣れるために、Q1で3セットのタイヤを使わなきゃいけなくて、Q2では1セットしか残っていなかった。それがキツかった」
Q3進出こそ逃したものの、アルボンは今回の結果にポジティブな側面も見出している。ウィリアムズにとってバルセロナはここ数年、苦戦を強いられてきたコースであり、実際、チームメイトのカルロス・サインツはQ1敗退を喫している。
「Q3を逃したのは残念。でも本当に嬉しい。ウィリアムズに入ってから、このサーキットでQ2に進んだのはこれが初めてだし、Q3も本当にすぐそこだった」
「この日の結果はチーム全体にとって、正しい方向に進んでいる証拠でもあると思う。まだやるべきことはあるけどね」
2025年F1スペインGP予選では、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)がポールポジションを獲得。2番手にランド・ノリスが続き、マクラーレンが最前列を独占した。3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続いた。
決勝レースは日本時間6月1日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4,657mのカタロニア・サーキットを66周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。