非はないとデ・フリース、マグヌッセンとのコースアウト共演で1ラップダウンの最下位
ケビン・マグヌッセン(ハース)との一件がなければ、より上位でフィニッシュできていただろうが、それでもAT04のペース不足を考えれば、リスクを採る果敢なオーバーテイクの成功なしにF1カナダGPでのポイント獲得には届かなかっただろう。
レース折返し地点の直前、12番手争いをしていたアルファタウリのニック・デ・フリースは、ターン1のイン側に飛び込みマグヌッセンに並びかけると、ホイールとホイールを接触させながらターン2へと向かった。
オフラインは当然、路面のグリップが低い。それでもデ・フリースはリスクを取り、ターン3で再びイン側に飛び込むも止まり切れずにロックアップ。そのまま真っすぐエスケープに飛び出した。
アウト側にいたマグヌッセンはイン側にデ・フリースがいたためターンインできず、その後を追うようにして同じようにエスケープへと進んでいった。
これにより両者はポジションとタイムを大きく失い、マグヌッセンは17位、デ・フリースは完走18台の中での最下位となる18位でレースを終えた。共に優勝を果たしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)から1ラップダウンでのフィニッシュだった。
LAP 36/70
De Vries makes two half-moves down the inside of Magnussen, but they both end in disaster 😬
The first move sees Russell fly past both to take P12
The second? Both drivers run wide, and plummet to P18 and P19#CanadianGP #F1 pic.twitter.com/XzenSpp3l4
— Formula 1 (@F1) June 18, 2023
マグヌッセンとの一件についてデ・フリースは「ケビンとのバトルまでは堅実なレース展開だった。激しくやり合っていたらお互いにブレーキングポイントを逃してしまったみたいで、グリップが低かった事もあってロックアップしてしまい、そのまま真っ直ぐコースアウトしてしまったんだ」と説明した。
「過去数戦と比べると速さも競争力も十分じゃなかったから、パフォーマンスが不足していた原因を突き止めて改善していかなきゃならない」
「それと同時に今日はずっとDRSトレインに捕まってしまい、ポジションをキープすることしかできなかった」
「今日、ポイントを獲得するのは難しかったと思うけど、予選のポジションが良ければもっと良い結果が得られたはずだ」
オランダ紙「De Telegraaf」によると一件についてデ・フリースは「レーシングアクシデント」と述べ、コースアウトする前のターン2での接触を含めて、自身にもマグヌッセンにも非はないとの考えを示した。
スチュワードは一件を記録したものの、調査の必要はないと判断した。
6月18日(日)にジル・ビルヌーブ・サーキットで行われた2023年F1第9戦カナダGP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを果たし、2位にフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、3位表彰台にはルイス・ハミルトン(メルセデス)が続く結果となった。
レッドブル・リンクを舞台とする次戦オーストリアGPは6月30日のフリー走行1で幕を開ける。