64歳エイドリアン・ニューウェイ、F1引退「カウントダウン」個人通算200勝 レッドブル通算100勝を経て
レッドブル・レーシングの最高技術責任者を務めるエイドリアン・ニューウェイは、具体的な日は「分からない」としながらも、現役引退の「カウントダウンは始まっている」と語った。
マックス・フェルスタッペンは6月18日(日)のジル・ビルヌーブ・サーキットでの70周のレースを全周リードし、カナダ2勝目、4連勝となる今季6勝目を挙げた。これは2005年設立のレッドブルにとって今季全勝、通算100勝という記念的な勝利でもあった。
空力の鬼才の異名を持つ天才エンジニアはクリスチャン・ホーナーに口説き落とされ、2006年に英国ミルトンキーンズのチームに加わり、以降、6台のチャンピオンマシンの開発に尽力。30年以上に渡るキャリアにおいて今回、200勝目を飾る事となった。
モントリオールでのレースを経て英「Sky Sports」からF1での今後について問われたニューウェイは、自身のキャリアが「カウントダウン」に入っていると認めた。
「幸運にも私はずっとやりたかった事をやり続ける事ができている。この仕事は楽しいし、大好きだ」
「とは言え、私のキャリアは永遠に続くわけではない。チームが私を必要として、私がそれを楽しんでいる限りは続けるつもりだが、現実的にはカウントダウンが始まっている」
「それがいつの日になるのか、私には分からないけどね」
F1グランプリ通算100勝を誇るチームは73年の歴史の中でレッドブルの他に、フェラーリ、マクラーレン、メルセデス、ウィリアムズの4チームしか存在しない。ニューウェイは「本当に特別な事だ」と語る。
「最高の旅だった。子供のころの私の夢は、モーターレースのエンジニアになることだった。最初の仕事が決まった時、そして最初に給料を貰った時が私にとっての決定的瞬間だった。それ以外はすべてボーナスだ」
「すべての勝利が特別だ。メキシコでの初勝利(1991年ウィリアムズFW14でのリカルド・パトレーゼの勝利)は特に印象に残っている」
「多くの場合はアブダビが舞台だが、セバスチャン(ベッテル)がフェルナンド(アロンソ)と、そしてマックス(フェルスタッペン)がルイス(ハミルトン)と戦って得たチャンピオンシップ確定の優勝も思い出深い」
年数は非公開ながらも先日、レッドブルとの契約を延長したエイドリアン・ニューウェイは今年の12月16日に65歳の誕生日を迎える。