イモラ、ムジェロそれとも…イタリアでの2戦開催、週内決定の見通し
イタリア自動車クラブのアンジェロ・スティッキ・ダミアーニ会長によると、モンツァ・サーキットに続くイタリアでの今季2戦目のF1グランプリの開催が、早ければ週内にも決定する可能性があるという。
シンガポールGP、アゼルバイジャンGP、日本GPの欧州域外=フライアェイ3戦の中止が発表され、また、多くの会場を抱えるアメリカ大陸での新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を巡る情勢が芳しくないこともあり、最低でも年間15戦の目標を掲げるF1は目下、ヨーロッパラウンドの拡充に取り組んでいる。
フェラーリやアルファタウリが本拠を構えるイタリア国内でのグランプリとしては、スクーデリアの聖地モンツァ・サーキットでのイベントが9月4日-6日に正式決定しているが、もう一戦の追加開催の見通しが高まっている。
F1とリバティ・メディア、そして国際自動車連盟(FIA)は、この程FIAグレード1ライセンスを更新したイモラやフェラーリが所有するムジェロでの追加開催を検討している他、モンツァでのレースをダブルヘッダーとする案が取り沙汰されている。
ダミアーニ会長は今週、イタリアの”TMW Radio”とのインタビューの中で、国内で2レースを開催する計画が存在する事を認めた上で「実現の可能性は非常に高い」と述べた。
同氏によると、モンツァでのレースの翌週となる13日、あるいは2週間後の20日が候補日に上がっており、モンツァ、イモラ、ムジェロのいずれかでグランプリが開催される可能性があるというが、「重複レースが多すぎるとテレビの視聴者を飽きさせてしまう」として、現時点ではイモラかムジェロが有力だと仄めかした。
ダミアーニ会長は6月18日(木)夜に関連会合が、そして19日(金)には世界モータースポーツ評議会(WMSC)が開催されるとして、早ければ週内にも全てが決定する可能性があるとした。
イタリアメディアの報道によると、イモラではアルファタウリが来週、今季型マシン「AT01」を使ったプライベートテストを行う用意があるとされている。テストで収集されたデータは同じホンダ製F1パワーユニット「RA620H」を搭載するレッドブル・レーシングと共有されるであろう事から、仮にイモラでのグランプリが決定した場合、ホンダエンジン勢がメルセデスらライバルに対してアドバンテージを築く可能性がある。
サンマリノGPの舞台として知られたイモラはF1から遠ざかっており、仮に契約がまとまれば2006年以来となる復活を遂げる事となる。14年という年月におけるF1マシンの進化は著しく、チームは有益なデータを持ち合わせていない。