F1アゼルバイジャンGP決勝レース直前のホームストレートの空撮、バクー市街地コースにて
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F1:日本GPに加えてアゼルバイジャン及びシンガポールの中止を発表

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世界最高峰の自動車レース、フォーミュラ1は2020年6月12日(金)、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の世界的流行に伴い、2020年のアゼルバイジャンGP、シンガポールGP、そして日本GPの開催を中止すると正式発表した。

今月初め、F1は7月第1週のレッドブル・リンクでのオーストリアGPを皮切りに2020年シーズンを開幕させる計画を発表した。これにはオーストリアの他に、イギリス、ハンガリー、ベルギー、イタリアと欧州各国での8戦が含まれていた。

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F1チームの本拠地が集まるヨーロッパ以外でのイベント、所謂フライアウェイに関してF1は、最終調整に取り組んでおり、最新版カレンダーをシーズン開幕直前に発表する予定としていたが、金曜午前に次の声明を発表し、鈴鹿サーキット、バクー市街地コース、そしてマリーナベイ市街地コースでのレースが行われない事を明らかにした。

「COVID-19による問題は今現在も進行中であり、我々とアゼルバイジャン、シンガポール、そして日本のプロモーターは2020年シーズンのレース中止を決定した」

「この決定は、各プロモーターが本国で直面している様々な課題のためになされた。シンガポールとアゼルバイジャンに関してはストリートサーキットの建設に長いリードタイムが必要である事、そして日本では渡航規制が続いている事から、レースを開催しないことを決定した」

「一方で我々は、既存プロモーターや新規プロモーターとの間で、修正版カレンダーに関して大きな進展を遂げており、特に2020年シーズンのF1レース開催に関心を示してくれた新しい会場に勇気付けられている」

「我々は今もまだ世界中で不確実性と複雑さが残る時期であることを理解しており、慎重かつ柔軟な方法で2020年シーズンを進めて行きたいと考えている。可能な限り安全な方法でシーズンをスタートさせるために、詳細かつ強固な安全計画を用意している」

F1のスポーティング・ディレクターを務めるロス・ブラウンは中止発表前日の木曜日、シーズン後半戦の計画がまとまりつつあると説明していた。

「状況は急速に進展しているが、まだ時間はある(から急いで発表するつもりはない)。様々な選択肢があるし、シーズン後半戦が素晴らしいものになると確信している」とロス・ブラウン。

「必要に応じて、ヨーロッパのシーズンを延長して1~2戦を追加することも可能だ。今のところは、バーレーンとアブダビがシーズンのバックストップになると思う。これで10戦だ。その間に少なくとも5、6戦は素晴らしいレースがあるだろう」

ヨーロッパラウンドの更なる候補としては、フェラーリが所有するムジェロやイモラやポルティマオ、そして独ホッケンハイムなどが検討されている。

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