メルセデス、F1カナダGPで最新版”フェーズ2″エンジンを全車投入「あらゆる部分が改善」
メルセデスAMGは、F1第7戦カナダGPで、ワークスとカスタマーを含めた全3チーム計6台のマシンに、今季最新版となる”フェーズ2″エンジンを投入する事を明らかにした。今シーズンはレーシングポイントとウィリアムズが供給を受けている。
今季は既にホンダ、ルノー、フェラーリの各マニュファクチャラーが第二世代の内燃エンジンを投入。メルセデスPU勢は、未だ一度も耐久性を理由としてエンジン交換を行なっておらず、強固な信頼性を発揮している。
ウィリアムズのジョージ・ラッセルは、アゼルバイジャンGPで既にCEとESの交換を行なっているが、これは取り付け不足のために外れたマンホールがクルマに衝突したことよるアクシデントが原因であった。
複数の直線区間を持つジル・ヴィルヌーブ・サーキットは、馬力がラップタイムに与える影響=パワーエフェクトが大きい。ルイス・ハミルトンは、新型エンジンは”小幅な性能向上に留まる”と語る一方で、新品故にそのポテンシャルをフル活用する事が出来ると説明する。
「新品のエンジンが使えるのはいつだって嬉しいものさ。ここはパワーサーキットだから、タイミングとしては完璧だよ。過去数シーズンに渡って、僕らはいつもこのレースに二基目のエンジンを持ち込んできた」
「これはフェーズ2だから、あらゆる箇所が改善されている。ハイブリッド時代初期の頃は1回のアップグレードの向上幅が大きかったけど、これは昨年のように小さなステップに過ぎない。一番大きな違いは、新品でフレッシュだってことさ。6レースを消化した古いエンジンは劣化しちゃうからね。小さなゲインだけど、チームの皆が懸命に開発してくれたものだし、本当に有り難い」
トト・ウォルフ代表は「過去6戦で我々はコーナーで非常に強かったが、その一方でストレートではタイムを失っていた。カナダのコース特性はライバルに有利だから、今回は非常に厳しいチャレンジになるだろう」と述べた。