メルセデスW10に乗るバルテリ・ボッタス、F1スペインGPにて
copyright Mercedes

メルセデス、カナダに新型エンジン投入も「フェラーリの最高速には敵わない」とボッタス

  • Published:

メルセデスはパワーサーキットのジル・ビルヌーブに、広範に改良を施した今季第二世代となる”フェーズ2″エンジンを投入したが、バルテリ・ボッタスは、フェラーリのアドバンテージを相殺するだけの十分な向上を果たしているとは考えていない。

シルバーアローは第7戦カナダGPに先立って、カスタマー供給するレーシングポイントとウィリアムズを含めた全6台に、最新型のパワーユニットを搭載することを明らかにした。

「もちろん、新しいエンジンの投入によって馬力の向上を期待しているけど、ゲインとしては大きくなく、小幅な前進に留まると考えている」とバルテリ・ボッタス。

「フェラーリが直線区間で見せるようなトップスピードに匹敵する水準にはならないはずだ。今回もストレートスピードが彼らのアドバンテージになると思うけど、僕らは別の部分で強さを発揮するはずだ。どう転ぶか楽しみだね」

ボッタスと同じ様に、チームメイトのルイス・ハミルトンもまた、改善レベルはさほど大きくないと主張。むしろその優位性は、新品故にポテンシャルをフル活用する事が出来る点にあると説明する。

「ここはパワーサーキットだから、新しいエンジンを持ち込むには完璧なタイミングさ。過去数シーズンに渡って、僕らは毎年カナダで二基目のエンジンを投入してきた」

「フェーズ2はあらゆる箇所が改善されている。ハイブリッド時代初期の頃はアップグレード1回分のゲインが大きかったけど、今回のものは昨年と同じ様に小さなステップアップに過ぎない」

「最大の利点は、新品でフレッシュなエンジンを使える点にある。6戦に渡って使い古したエンジンは劣化してしまうからね」

ボッタスは今季、チームメイトのハミルトンと激しくやり合い、開幕オーストラリアと第4戦アゼルバイジャンの2レースで勝利を収めているが、モントリオールの週末は一層厳しい状況になると考えている。

「このトラックには兎にも角にも1周がかなり短いから、これまで以上に僅差のバトルになると思ってる。大きな違いを生み出せる場所はそう多くはないしね。予選での僕とルイスのギャップは本当に接近しているから、1000分の数秒とは言わないまでも、100分の数秒差の争いになると予想してる」

F1カナダGP特集