
フェルスタッペン陣営、ホーナー解任に初言及「説明責任はレッドブルに」
2025年7月9日に発表されたクリスチャン・ホーナーの電撃解任を受け、レッドブルのエースドライバーであるマックス・フェルスタッペンのマネージャー、レイモンド・ファルムーレンが初めて公にコメントを発表した。
オランダ紙『デ・テレグラーフ』によると、ファルムーレンは声明の中で「この決定については事前にレッドブルの経営陣から通達を受けていた」と明かし、「その理由の説明責任はレッドブル側にある。我々としては競技面に集中し、パフォーマンスを取り戻すことに全力を尽くす。その点では何も変わらない」と述べ、距離を保つ姿勢を強調した。
解任の理由は公式には明らかにされていないが、発表に先立っては、フェルスタッペンの将来を巡る憶測が数多く飛び交っていた。特に2026年に向けてはメルセデスへの移籍が取り沙汰されており、残留の条件としてホーナーの権限縮小または更迭をレッドブル側に求めているとも噂されていた。
今季のフェルスタッペンは、これまでの絶対的支配とは対照的に苦戦が続いている。第12戦イギリスGP終了時点で、ドライバーズランキングでは首位オスカー・ピアストリに69ポイント差の3位にとどまり、ここまでの優勝はわずか2勝。チームとしても、コンストラクターズランキングでは首位マクラーレンに288ポイントもの大差をつけられ、4位に沈んでいる。
レッドブルは2026年より、初の自社製パワーユニット(PU)を搭載する予定だが、その信頼性と競争力には懐疑的な見方も多く、フェルスタッペンの早期離脱を招く可能性も指摘されている。
ホーナーの後任としてチーム代表兼CEOに就任したのは、前レーシング・ブルズ代表のローラン・メキーズ。すでに角田裕毅とは2024年シーズンを通じて信頼関係を築いており、就任後の最優先課題は、フェルスタッペンおよびチームとの関係構築になるものと見られる。