アルファタウリ、F1シンガポールGPでAT03に空力アップデート…日本GPを前に打倒ハースへ
ピエール・ガスリーによるとスクーデリア・アルファタウリは、F1第17戦シンガポールGPでAT03に空力アップデートを投入する。
中・高速コーナーを苦手とする今季型AT03に対してチームは、この点に主眼を置いたフロア周りを主体とするアップグレードを第12戦フランスGPで投入した。
理解が進むに連れてクルマからより高いパフォーマンスを発揮できるようになってきたとは言え、ライバルも同じ様に競争力を高めており、第9戦カナダGP以降の入賞は僅か2回、加算したポイントは6点に留まる。
シーズン半ばの停滞が響き、アルファタウリは現在コンストラクターランキングで8位と低迷しており、後方からは8点差でアストンマーチンが迫る。
6位につけるアルファロメオは19点差と遠いが、7位のハースとの差は1ポイント。アルファタウリとしてはまず、今回のアップグレードを武器に目の前のハースを捉え、日本GPに向けて勢いをつけたいところだ。
マリーナベイ市街地コースでの週末に先立ちガスリーは「僕らはコンストラクターズで7位に対して1ポイント差で遅れを取っている。残り6戦での目標はできる限り順位を上げることだけど状況はかなり厳しい」と語った。
「6位のアルファロメオを捕まえるのは不可能じゃないとは言え、かなり難しいだろうね。シーズン終盤にどれだけ素晴らしい走りができるかに懸かってくると思う」
アルファロメオを打ち負かすためには角田裕毅とともに各レースでダブル入賞を目指していく必要があるとガスリーは強調する。
「たとえ簡単でないにしても、僕らはできるだけ多く、2台揃ってポイントを獲得することを目標にしなきゃならない」
「だからといって、クルマの性能を最大限に引き出し、チームとしてできる限りのことをするという、レースウイークエンドに対する僕らのアプローチが変わるわけじゃない」
「シーズン終盤は全てがヨーロッパ以外のレースだ。どれもホームにほど近いコースほど良くは知らないし、シンガポールや日本でのレースは数年ぶりだから何が起きても不思議じゃない」
マリーナベイ市街地コースはバンピーな路面や間近に迫るコンクリートウォール、タイトなトラックという点で、11位と惜しくもガスリーが入賞を逃したモナコとの類似点がある。
「シンガポールは僕好みのコースのひとつなんだ」とガスリーは続ける。
「2019年の前回のレースではポイント圏内でフィニッシュした。かなりテクニカルでコーナーが多く、リズムがあって本当にツイスティで、一切のミスが許されず、集中力が求められるという点でチャレンジングだ」
「今回のエアロアップデートでパフォーマンスがどう変わるか楽しみだよ」
シンガポールGPの舞台となるのは、ドライバーに対してもマシンに対してもシーズンの中で最も過酷とされるマリーナベイ市街地コースだ。
パンデミック前の2019年に開催された前回大会では、予選3番手のセバスチャン・ベッテルが1年ぶりの勝利を飾り、フェラーリが1-2フィニッシュを達成した。
F1シンガポールGPは日本時間9月30日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。