スプリントポールを獲得してパルクフェルメで笑顔を見せるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2024年5月3日F1マイアミGPスプリント予選にて
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フェルスタッペン、”酷い”ラップでポール!角田Q2敗退の一方でリカルド4番手 / F1マイアミGP 2024 《スプリント予選》結果と詳報

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100kmで競われる2024年FIA-F1世界選手権6戦マイアミGPスプリントに向けたグリッド争い、スプリント予選(旧シュートアウト)が現地5月3日に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分27秒641を記録してポールポジションを獲得した。

無線を通してポール獲得の知らせを受け取ったフェルスタッペンは「笑。他のみんなはどうしたのさ? 僕のラップは酷かったのに。まぁ、貰えるものは貰うけどね!」と返した。グリッドインタビューでは、タイヤを機能させる事ができず走っていて楽しくなかったと振り返った。

シャルル・ルクレール(フェラーリ)は180度スピンを喫し、クラッチがオーバーヒートしたためにクルマを再始動させる事ができず、FP1をほぼ丸ごと失う厳しい状況に追い込まれたものの、スプリント予選ではフェルスタッペンに0.108秒差の2番手をマークし、パドックに感銘を与えた。

角田裕毅はミディアムの投入を1セットに抑えて10番手でSQ1を突破し、2セットを投じた僚友ダニエル・リカルドに0.013秒差をつける好スタートを切ったが、コンディションの変化だろうか。SQ2では一転、突然のグリップ不足に見舞われラップをまとめ切れず、15番手でノックアウトした。

なお、このラップで刻んだ1分28秒736は、ターン5のトラックリミットにより抹消された。フェルスタッペンと並び、1アタックのみのアプローチを取った事が裏目に出た。

一方でリカルドは壁に”キス”する果敢な走りで最終ラウンドの切符を掴み取り、3番手セルジオ・ペレス(レッドブル)に迫る大金星の4番グリッドを持ち帰った。

マイアミ・インターナショナル・オートドロームを周回するダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)、2024年5月3日F1マイアミGPスプリント予選Courtesy Of Red Bull Content Pool

マイアミ・インターナショナル・オートドロームを周回するダニエル・リカルド(RBフォーミュラ1)、2024年5月3日F1マイアミGPスプリント予選

ランド・ノリスは、CEOのザク・ブラウンが「ほぼBスペック」と呼ぶアップグレード版のマクラーレンに乗り、ミディアムタイヤ(C3)縛りのSQ1とSQ2で共にトップ通過を果たしてポール候補に名乗りを上げるも、ターン1でミスを喫して10番手に留まった。

チームメイトのオスカー・ピアストリはノリスに与えられたアップデートの半分しか受け取っていないが、それでも5番手につけたカルロス・サインツ(フェラーリ)に1000分の59秒と迫る6番手をマークした。

アストンマーチン勢は、ランス・ストロールがフェルナンド・アロンソに稀な勝利を収め、4列目を分け合い、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)がノリスを抑えて9番手を獲得した。

メルセデスはマクラーレンと同じくメジャーアップグレードを投じたが、両ドライバー共にスプリント予選を通してラップをまとめ切れず、ジョージ・ラッセルが11番手、ルイス・ハミルトンが12番手と、揃ってSQ2で姿を消した。

ウィリアムズ勢とザウバー勢はアルピーヌのピエール・ガスリーと共にQ1敗退を喫した。アレックス・アルボンは16番手を刻んだものの、トラックリミットによりラップタイムが抹消されたため、僚友ローガン・サージェントの後方、最下位に沈んだ。

バルテリ・ボッタス(ザウバー)は後方から接近するピアストリに気付かず、ターンインしようとしてあわや接触という場面を演じ、走行を妨害した疑いがあるとしてセッション後に審議される。

一件についてマクラーレンのザク・ブラウンCEOは「本当に危機一髪で、かなり危険だった。明らかにチームの責任だ。あれがペナルティでなければ驚きだ」と語った。

なおペレス、ピアストリ、ラッセルの3名は、指定ラップタイムより遅く周回したとして、ハミルトンはピットレーン規定に違反した疑いがあるとして各々、セッション後に審議される。


スプリントレースは日本時間5月5日(日)29時にフォーメーションラップが開始され、1周5412mのマイアミ・インターナショナル・オートドロームを19周する事でチャンピオンシップポイントを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第6戦マイアミGPスプリント予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:28.194 1:28.001 1:27.641 12
2 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:28.537 1:27.977 1:27.749 17
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:28.681 1:27.865 1:27.876 11
4 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:28.700 1:28.122 1:28.044 14
5 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:28.435 1:28.262 1:28.103 16
6 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:28.056 1:28.163 1:28.161 16
7 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:28.807 1:28.323 1:28.375 15
8 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:28.192 1:28.189 1:28.419 14
9 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:27.939 1:27.597 1:28.472 12
10 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:29.040 1:28.330 1:28.476 15
11 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:28.387 1:28.343 12
12 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:28.736 1:28.371 12
13 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:28.873 1:28.379 12
14 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:28.377 1:28.614 12
15 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:28.687 DNF 9
16 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:29.185 6
17 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:29.267 6
18 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:29.360 7
19 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:29.551 6
20 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:29.858 6

コンディション

天気晴れ
気温29℃
路面温度47℃

セッション概要

グランプリ名 F1マイアミGP
セッション種別 スプリント予選
セッション開始日時

サーキット

名称 マイアミ・インターナショナル・オートドローム
設立 2022年
全長 5412m
コーナー数 19
周回方向 時計回り

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