第6戦までの悪しき流れから、メルセデスが既にバルテリ・ボッタスに代えて2022年にジョージ・ラッセルを起用する事を決定したとの憶測が流れる中、当のドライバー達はこれを一蹴した。

イモラではラッセルと衝突し、モナコではホイールが取り外せないという不遇のトラブルに見舞われ、バクーでは全くペースを引き出せず12位に終わるなど、今季のボッタスは過去6戦において3レースでしか入賞を果たしておらず、最高位も3位と低迷している。

その結果、ドライバーズランキングでも6位に甘んじており、その獲得ポイントはチームメイトのルイス・ハミルトンやチャンピオンシップを牽引するマックス・フェルスタッペンの半分に満たない。

これまで単年契約の延長によってメルセデスでの5シーズンを手にしてきたボッタスはF1第7戦フランスGPの開幕に先立ち、チーム代表兼CEOのトト・ウォルフが自身に対して契約を更新しない旨の通達を出したとする報道を否定した。

「トトとはよく話をするし、それが普通だし最近も話をしているけど、それを追認する事はできない。少なくとも僕は誰からもそんな事は言われていないし、それは真実ではなく憶測だ」

「事実に基づかない種類の憶測だ。誰もがクリック数を稼ぐために話をでっち上げようとしている。そういうものなんだよ」

ではメルセデスはどのタイミングで来季のドライバーラインアップを決定するつもりなのだろうか？ ボッタスは「毎年違う」と述べ、何時になるかは分からないと説明した。

「毎年、自分のシーズンの出来に左右されるし、他の選択肢を探しているか等、チームの全体的な状況にも左右されるから、標準的なタイミングというものはないんだ」

ラッセルもまた、2022年の契約についてはまだ交渉すら始まっておらず、どのチームでステアリングを握るのかは分からないと認める一方で、夏休みまでに将来のプランが確定することを望んでいると語った。

ウィリアムズでの3シーズン目を過ごすメルセデスジュニアのラッセルは、昨年のサヒールGPでハミルトンの代役としてメルセデスをドライブし、不遇なトラブルに見舞われるまで優勝に最も近い場所を走行していた。

ハミルトンが来季以降の現役続行に意欲を示している事から、メルセデスのシートの一つは既に埋まっていると考えられているものの、もう一つの席は未定のままであり、ラインナップが変更される場合はラッセルの昇格が最も現実的なシナリオと見られている。

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