波紋呼ぶラッセルの”チームメイト発言”…チーム共謀?「アルファタウリとウチはそんな事はない」とレッドブル
バルテリ・ボッタスとの事故について振り返ったジョージ・ラッセルの何気ない一言は、一部でチームのあり方に対する波紋を呼んだ。
第2戦イモラでのクラッシュについてラッセルは「ルイス(ハミルトン)とバルテリ(ボッタス)は僕にとってニコラス(ラティフィ)と同じくチームメイト」と述べ、以降メルセデスドライバーと対峙する際には慎重なドライビングを心がけたいとの反省の弁を口にした。ラッセルが所属するウィリアムズはメルセデス製パワーユニットの供給を受けている。
これは事故直後にメルセデスのトト・ウォルフ代表が語っていた内容に沿うものだった。
ウォルフはレース後、メルセデスと言うマクロな視野で物事を見るならば一件は「起きてはならない事態」であり「成長段階にある若手ドライバーはこうした全体的な視野を決して失ってはならない」と警告していた。
ウォルフと並びマクラーレンのザク・ブラウンCEOとレッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表が同席した第3戦ポルトガルGPの金曜会見では、ラッセルの発言に関しての質問がウォルフに飛んだ。それは以下のようなものだった。
ラティフィと同じ様にハミルトンとボッタスをチームメイトとして扱うというラッセルの発言は本当か?本当であるならば、なぜボッタスは”チームメイト”に道を譲らなかったのか?
そしてウォルフの隣に座っていた姉妹チームを持たないマクラーレンのブラウンCEOに対しては「2チーム間で”共謀”が行われていると多くの人々が見なしている事」についての意見が求められ、ホーナーに対しては「間接、直接を問わず、ドライバーに追い抜き禁止を指示する事を想像できるか」との質問が投げかけられた。
ウォルフは「このような質問に何と答えていいのか分からない…何も答える事はない」と返し、返答を促されても沈黙を保った。
続いてブラウンは、他チームの事に関しては「何も意見はない」とした上で、あれは「レーシングアクシデントだった」との見解を示した。
メルセデスと同じ様に姉妹チームを持つレッドブルのホーナー代表は「仲間を尊重するようにという指示はある」としながらも「実質的に一つのチームとして働くようにという指示はない」として「これまで何度も目にしてきたように、彼らは自由にレースをして良いし、お互いに激しく競い合っても良い。結託しろとかするなとか、そういった事は一切ない」と答えた。
アルファタウリのドライバー、つまりピエール・ガスリーと角田裕毅はアルファタウリではなくレッドブルと契約し、レッドブルからアルファタウリに配属される形となっている。