雨のイモラ・サーキットを走行するメルセデスのバルテリ・ボッタス、2021年4月18日F1エミリア・ロマーニャGP決勝レースにて
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波紋のイモラ事故…ラッセルではなくボッタスに過失あり、とロス・ブラウン

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F1の競技部門を率いるロス・ブラウンは、4月18日のエミリア・ロマーニャGPで発生したクラッシュについて、ジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)よりもバルテリ・ボッタス(メルセデス)に過失があったと考えている。

雨の中行われたイモラでのレース中盤、タンブレロ(ターン2・3)へのアプローチでボッタスに仕掛けたラッセルが、リアをウェットパッチに引っ掛け制御を失い接触。高速走行下での衝突ゆえに両車は大破し、レースは30分弱に渡って赤旗中断を強いられた。

スチュワードは、いずれのドライバーにも事故の責任はないとして”レーシングアクシデント”との判断を下したが、ブラウンは「行き場を与えなかった」として、ボッタスに非があるというラッセルの見解を支持した。

「イモラは非常に狭いコースであるため、そもそもあまりスペースがなく、雨が降ると両側の芝が濡れ、非常に非常にトリッキーな状況になる」とブラウン。

「ふたりとも今回の出来事を分析して学んでいく事だろうが、バルテリが横に流れジョージに行き場を与えなかったように見えた」

事故直後にクルマからグラベルに降り立ったラッセルはボッタスに駆け寄り「僕ら2人を殺すきか」と猛批判。事故直前のボッタスの動きは「2015年のマックス・フェルスタッペンのよう」であり、現在はドライバー間の紳士協定で禁止されているものだと糾弾し、ボッタスのみに責任があるとはしないものの、事故当時の「スピードとコンディション」を「もう少し考慮すべき」だったと訴えた。

対するボッタスは必要なスペースは残していたと主張。ラッセルが向かった先は「あのコンディションでスリックタイヤを履いて行くべき場所ではない」として、リスク評価が甘かったのだと反論した。

メルセデスのチーム代表を務めるトト・ウォルフはブラウンとは異なる見解を示している。

ウォルフは、衝突の責任がいずれか一方にあるとはせず、程度の差こそあれ両者ともに非があると口にしたものの、メルセデスのジュニアドライバーである事を踏まえれば、ラッセルがワークスチームのマシン相手にああいった動きをするのは軽率だと主張した。

また、ラッセルの「ボッタスの動きはシートに関わる敵対心から生まれたもの」と示唆するような発言に関しては「戯言」だと切って捨てた。ラッセルは2022年のメルセデスF1の候補者であり、対するボッタスはシートを奪われかねない立場にある。

更にウォルフは、今季から施行された予算上限ルールに触れ、クラッシュによりマシンがほぼ全損した事で修復のために費用をかけざるを得ず、マシン開発が損なわれ兼ねないと憤った。

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