F1ハンガリーGP決勝レース スタート直後のハンガロリンク
Courtesy Of Red Bull Content Pool

ホンダのガスリーが6位入賞の大金星!跳ね馬退けハミルトンが通算67勝目 / F1ハンガリーGP《決勝》結果とダイジェスト

  • Published:

2018年F1第12戦ハンガリーGP決勝レースが7月29日(日)にハンガロリンクで行われ、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインを果たし、ハンガリーGP6度目の優勝を飾った。2位はスクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテル。ペースではハミルトンを勝っていたものの、抜くに抜けないこのコースではこれが精一杯の結果であった。

3位表彰台にはキミ・ライコネン。チームがドリンクボトルのチューブをつなぎ忘れたため、グリッド最年長のベテランドライバーは飲料を補給できない厳しい状況でのレースを強いられた。シーズン折返しのレースでのトップチェッカーによって、首位ハミルトンはチャンピオンシップでのリードを拡大。選手権2位のベッテルに24ポイント差をつけ、1ヶ月間の夏休みへと向かう。

ダブルQ3進出を果たしたトロロッソ・ホンダ勢は、6番グリッドからスタートしたピエール・ガスリーが6位入賞の大金星。ミッドフィールド最速の称号を手にし、チームに貴重なチャンピオンシップポイントをもたらした。8番グリッドのブレンドン・ハートレーは入賞圏内に惜しくも届かず11番手でレースを終えた。

レースを終えたガスリーは「6位だなんてマジで最高!マシンも戦略も最強だった」と述べ、喜びを爆発。一方のハートレーは、チームが2台のマシンで戦略を分けた事に理解を示しながらも、ライバルの戦略妨害のためとは言え、早すぎるピットストップによってミディアムタイヤを強いられたことに不満感を示した。

前日の予選は土砂降りに見舞われたものの、日曜のハンガロリンク上空には青空が広がった。決勝は気温32℃、路面51℃の暑いコンディションでスタート。戦略面での駆け引きはさておき、トラック上でのアクションが少ない例年の傾向は今年も変わらず、スタート直後の数周とタイヤの性能劣化が現れるレース終盤を除いては、淡々としたレース展開が続いた。

注目のオープニングラップでは、ターン1を過ぎたところでシャルル・ルクレール(Sauber)がフォース・インディア勢に挟まれサンドイッチ状態に。接触によってマシンはダメージを負い、1周目で無念のリタイヤを喫した。同じくザウバーのマーカス・エリクソンはダニエル・リカルド(Red Bull)と接触。小さな事故ではなかったものの、こちらは両者とも事なきを得た。

6周目、セクター1に差し掛かった5番手マックス・フェルスタッペンがターン6で突如失速。マシントラブルによってコース脇にマシンを停めた。このタイミングでVSCがコールされ、エリクソンがピットへと向かいミディアムに履き替えた。

「マックスにとって酷い仕打ちと言わざるを得ない。原因はエンジントラブルだ。おそらくMGU-Hだと思う。我々はこんなエンジンのために数百万ポンドを支払っている」とクリスチャン・ホーナー代表。得意とするハンガロリンクでのリタイヤに怒りをあらわにした。

生き残ったリカルドは1周に1台ずつのペースでオーバーテイクを重ね、中団グループのマシンをごぼう抜き。ファイナルラップでバルテリ・ボッタスを交わし4位入賞を果たした。

51周目、ポイント圏内の9番手を走行していたストフェル・バンドーンがホームストレートを走行中にパワーを失いリタイヤ。2度目のVSCがコールされた。バンドーンは無線でギアボックストラブルの可能性を指摘。チームメイトのフェルナンド・アロンソは戦略面が功を奏し8位入賞を果たした。

レース最終盤、上位勢のレース展開が大きく動いた。64周目、20周近くに渡って追い抜きあぐねていたベッテルが遂にボッタスをロックオン。ターン2のブレーキングでシルバーアローに仕掛けた。トラックポジションを重視し、フェラーリから先頭のハミルトンを守る役目を与えられたボッタスであったが、49周目に達したソフトタイヤが遂に悲鳴を上げた。

イン側にいたボッタスはブレーキングで止まりきれず、アウト側のベッテルと接触。フロントウイングが破損するクラッシュが発生したが、両者ともコースに留まり、ベッテルが前を勝ち取った。後ろから二人の成り行きを見守っていたライコネンはこのチャンスを逃さずボッタスをオーバーテイク。フェラーリの2台が表彰台圏内に駒を進めた。

2018年F1第12戦ハンガリーGP決勝リザルト

Pos No Driver Team Laps Time Pts
1 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 70 1:37:16.427 25
2 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 70 +17.123 18
3 7 キミ・ライコネン フェラーリ 70 +20.101 15
4 3 ダニエル・リカルド レッドブル・タグホイヤー 70 +46.419 12
5 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 70 +50.000 10
6 10 ピエール・ガスリー トロロッソ・ホンダ 70 +73.273 8
7 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 69 +1 lap 6
8 14 フェルナンド・アロンソ マクラーレン・ルノー 69 +1 lap 4
9 55 カルロス・サインツ ルノー 69 +1 lap 2
10 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 69 +1 lap 1
11 28 ブレンドン・ハートレー トロロッソ・ホンダ 69 +1 lap 0
12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 69 +1 lap 0
13 31 エステバン・オコン フォースインディア・メルセデス 69 +1 lap 0
14 11 セルジオ・ペレス フォースインディア・メルセデス 69 +1 lap 0
15 9 マーカス・エリクソン ザウバー・フェラーリ 68 +2 laps 0
16 35 セルゲイ・シロトキン ウィリアムズ・メルセデス 68 +2 laps 0
17 18 ランス・ストロール ウィリアムズ・メルセデス 68 +2 laps 0
NC 2 ストフェル・バンドーン マクラーレン・ルノー 49 DNF 0
NC 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・タグホイヤー 5 DNF 0
NC 16 シャルル・ルクレール ザウバー・フェラーリ 0 DNF 0

コンディション

天気晴れ
気温32℃
路面温度51℃

セッション概要

グランプリ名 F1ハンガリーGP
レース種別 決勝
レース開始日時

サーキット

名称 ハンガロリンク
設立 1986年
全長 4381m
コーナー数 16
周回方向 時計回り

F1ハンガリーGP特集