スクーデリア・フェラーリの2022年型F1マシン「F1-75」 を囲むカルロス・サインツ、シャルル・ルクレール、マッティア・ビノット代表、ジョン・エルカーンCEO
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

フェラーリ、F1バルセロナテスト前に新車「F1-75」で2度試走

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スクーデリア・フェラーリは2月23日開幕のバルセロナテストを前に、2022年の新車「F1-75」を2度に渡って走行させる計画だ。2段階でシェイクダウンを行い、テストに向けて万全の準備を整える。

F1競技規定はコスト削減を目的に、競技会以外での現行車両の走行を厳しく制限している。ただし、プロモーション目的の走行であれば、専用タイヤの装着と100km未満を条件に年2回まで走行を認めている。これが俗に”フィルミングデー”と呼ばれるものだ。

だが、もう一つ方法が用意されている。それはデモンストレーションを目的とする走行だ。こちらはデモ用タイヤを装着の上、距離は15kmまでに制限される。

チーム代表のマッティア・ビノットは新車F1-75の発表を経て、2月18日にフィオラノ・サーキットでデモイベントを行い、その後、カタロニア・サーキットでの第1回プレシーズンテスト開幕の前日、22日にフィルミングデーを利用して更に走行を行う予定だと説明した。

F1マシンの初ドライブに臨むフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のジュリアーノ・アレジ、2021年フィオラノ・サーキットにてCourtesy Of Ferrari S.p.A.

F1マシンの初ドライブに臨むフェラーリ・ドライバー・アカデミー(FDA)のジュリアーノ・アレジ、2021年フィオラノ・サーキットにて

ただしフィオラノは、国際自動車連盟(FIA)が定めるサーキット規格「グレード1」ライセンスを取得しているコースだ。デモ走行に関しては、F1マシンの走行が認められている国際コースで実施する事が禁じられている。

そのためフェラーリは、デモ走行に際してレイアウトを変更するようだ。

なお、フィルミングデーを使った本格的なシェイクダウンを前にフェラーリが試走を行うのは今回が初めてではない。2020年型F1マシン「SF1000」の際は、マラネッロのファクトリーからフィオラノまでの市街地をシャルル・ルクレールがドライブした。