インターミディエイトタイヤを履いて雨のインテルラゴス・サーキットを走るメルセデスのルイス・ハミルトン、2019年F1ブラジルGPにて
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

2列目に留まったメルセデス、爪隠す?「高温予想の決勝を見据えてセットアップ」F1ブラジルGP《予選》

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メルセデスは11月16日のF1ブラジルGP公式予選で、ルイス・ハミルトンが3番手、バルテリ・ボッタスが5番手と、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとフェラーリのセバスチャン・ベッテルに先行を許し、最前列を逃した。

ハミルトンこそフェルスタッペンに対してコンマ2秒差に食らいついたが、ボッタスの方はコンマ35秒と大きく遅れた。しかしながらメルセデスのクルマは、予選コンディションを念頭にセットアップされていないようだ。

予選を終えたハミルトンは、決勝が行われる日曜日の路面温度が50℃に達する可能性がある事に触れた上で、「それを見越してクルマをセットアップした」と明かした。予選が行われた土曜の路面は最高38℃程度。日曜の予測値とは大きな開きがある。

今季型W10は暑さと標高を苦手としており、このようなコンディションにおいてメルセデスは、ライバルよりも大きく空力効率の妥協を強いられる。得意であるはずのセクター2でさえ最速を刻めなかった事を思えば、メルセデスが決勝にウェイトを置いてクルマを作っていたというハミルトンの話には頷けるものがある。

Pos Driver Q1 Q2 Q3
3 ルイス・ハミルトン 1:08.614 1:08.088 1:07.699
5 バルテリ・ボッタス 1:08.545 1:08.232 1:07.874

メルセデス:F1ブラジルGP予選

ルイス・ハミルトン予選: 3位, FP3: 1位

やりがいのある予選だった。大接戦になる事を予想してはいたものの、思っていた以上にポールを狙えるだけのペースがなかった。

FP3はすごく良かったのに、予選に入ったらフェラーリとレッドブルが両方ともペースを上げてきた。そのおかげで僕らの方は、(相対的に)ストレートでかなりタイムを失ってしまった。それでも、少しずつタイムを縮めていけたし、ラストアタックに関してはあれ以上の走りは無理だった。クルマからは全てを絞りきれたと思う。

トップ3に滑り込めて満足だよ。ポジション的に、この方がずっと優勝争いの望みがあるからね。

金曜日の時点での僕らのロングランペースは良さそうだった。今年の僕らはシーズンを通してこの部分に強みを持っている。

明日は路面温度が50℃に達する可能性もあるみたいだし、誰にとっても過酷なレースになるだろうね。誰もそんなコンディションで走れてないわけだから。でも、僕はそうなる事を考慮した上でセットアップを煮詰めてきてるから、明日上手く機能する事を願ってる。

バルデリ・ボッタス予選: 5位, FP3: 6位

ホント接戦だったね。ブラジルは毎年こんな感じだけど、今日は何かが欠けていた。FP3ではかなり手こずってしまい遅れを取ってしまったけど、予選では段階的にギャップを詰めていけたと思う。

Q3では、クルマからこれ以上何も引き出せないと思う程に全力を出し切ったつもりだ。もしかするとあと100分の数秒は縮められたかもしれないけど、それでもなお、かなり良いラップだったと思う。今日はポールに挑戦できるような速さがなかったんだよ。

そうは言っても2列目からのスタートだし、その点は興味深い。僕らのマシンはレースで速さを発揮してくれると思うけど、レッドブルもかなり手強そうだから、明日は必ずエキサイティングなレースになるはずだ。まだ結果が出たわけじゃないし、集中力を切らさずに良い戦いができる事を楽しみにしてる。


ポールポジションはレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。フロントロウ2番グリッドには、スクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルが並ぶ事となった。

2019年F1第20戦ブラジルグランプリ決勝レースは、日本時間11月17日(日)深夜2時10分から行われ、1周4,309mのインテルラゴス・サーキットを71周する事で勝敗を競う。

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