2023年4月28日のF1アゼルバイジャン予選でポールポジションを獲得したシャルル・ルクレール(フェラーリ)、バクー市街地コースにて
Courtesy Of Ferrari S.p.A.

2023年F1アゼルバイジャン シュートアウトReport:ルクレール、事故もポール連取!レッドブル及ばず…角田は不運18位

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F1史上初となるスプリント・シュートアウトが4月29日(土)にバクー市街地コースで行われ、シャルル・ルクレール(フェラーリ)が2023年シーズンのFIA-F1世界選手権4戦アゼルバイジャンGPスプリントに向けて最上位グリッドを獲得した。

前日の予選に続きレッドブル勢はこの日もルクレールに太刀打ちできず、セルジオ・ペレスが0.147秒遅れの2番手、マックス・フェルスタッペンが0.290秒遅れの3番手に続く結果となった。角田裕毅(アルファタウリ)は赤旗の煽りを受け18番手と、不運のSQ1敗退を喫した。

ルクレールは暫定トップに立ったSQ1最初のラップを経て臨んだ最終アタックのターン5で、頭からバリアに突っ込みフロントウイングを破損。レースコントロールは黄旗を提示したが、レッドブル勢はその前方を走行していたため影響はなかった。

予選Q2敗退に終わったジョージ・ラッセル(メルセデス)は大きく改善。カルロス・サインツ(フェラーリ)を抑えて4番手を掴み取った。僚友ルイス・ハミルトンは6番手をマークした。

アレックス・アルボン(ウィリアムズ)はアストンマーチン勢を抑えて7番手を記録した。AMR23はこの日もDRSが断続的にしか作動しないトラブルに見舞われ、フェルナンド・アロンソは8番手、ランス・ストロールは9番手に留まった。

ランド・ノリス(マクラーレン)はQS3進出を果たしたが、前日の予選までに新品ソフトタイヤを使い切っていたため走行できず、10番手でセッションを終えた。

シュートアウトは予選と比べて、各ラウンドの時間が短縮されるほか、装着コンパウンドが指定されるという違いがある。ドライバーは各ラウンド毎に新品タイヤを履く必要があり、SQ1、SQ2はミディアム、SQ3ではソフトを使用しなければならない。

最終SQ3は予選Q3より4分短い8分間で行われた。フライングラップは1回のみとなる可能性も指摘されていたが、各車2度に渡って計測ラップを走行した。

SQ1:赤旗終了のドラマ

エントリーした全20台で争われるオープニング・ラウンドのSQ1は気温24℃、路面47℃と前日より暑いドライコンディションでスタートした。ピレリはハード(白色)にC3、ミディアム(黄色)にC4、ソフト(赤色)にC5コンパウンドを持ち込んだ。

オスカー・ピアストリ(マクラーレン)とニック・デ・フリース(アルファタウリ)がターン3でエスケープゾーンに逃れた事で黄旗が振られ、一時DRSが使用できない時間帯があった。

ローガン・サージェント(ウィリアムズ)でターン15で激しいクラッシュを喫したため、セッションは赤旗で終了した。この結果、ノックアウト・ゾーンに沈んでいた角田裕毅を含む5名が改善のチャンスを失った。

ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は予選に続いて再び第1ラウンドで姿を消した。排気漏れが疑われた事から予定外のピットインを強いられ走行チャンスを失った。

ノックアウト

  • 周冠宇(アルファロメオ)
  • バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)
  • 角田裕毅(アルファタウリ)
  • ピエール・ガスリー(アルピーヌ)
  • ニック・デ・フリース(アルファタウリ)

SQ2:ラッセルとアルボンが最終ラウンドへ

15台のマシンが臨んだSQ2は予選Q2より5分短い10分間で争われ、フェルスタッペンがトップタイムを記録した。

残り6分というタイミングでニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)がターン7でバリアとの接触を避けるべくストップ。第2セクターで一時、黄旗が振られた。

また、残り1分ではサインツがターン15で同じように停車したため、再びイエローフラッグが振られた。

予選比較という観点で見ると、ラッセルとアルボンが角田裕毅とオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に代わって最終ラウンドに駒を進める格好となった。

ノックアウト

  • オスカー・ピアストリ(マクラーレン)
  • ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)
  • エステバン・オコン(アルピーヌ)
  • ケビン・マグヌッセン(ハース)
  • ローガン・サージェント(ウィリアムズ)

2023年F1アゼルバイジャンGPスプリントは日本時間4月30日(日)22時30分にフォーメーションラップが開始され、1周6,003mのバクー市街地コースを17周する事でチャンピオンシップを争う。

2023年F1第4戦アゼルバイジャンGPシュートアウトリザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:42.820 1:42.500 1:41.697 14
2 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:43.858 1:42.925 1:41.844 15
3 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:43.288 1:42.417 1:41.987 13
4 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:43.763 1:43.112 1:42.252 18
5 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:43.622 1:42.909 1:42.287 15
6 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:43.561 1:43.061 1:42.502 17
7 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:43.987 1:43.376 1:42.846 17
8 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:43.789 1:42.976 1:43.010 16
9 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:43.879 1:43.375 1:43.064 17
10 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:43.938 1:43.395 12
11 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:44.179 1:43.427 12
12 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:44.843 1:43.806 12
13 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:44.433 1:44.088 11
14 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:44.101 1:44.332 11
15 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:44.042 6
16 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:45.177 6
17 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:45.352 6
18 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 1:45.436 6
19 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:46.951 3
20 21 ニック・デ・フリース アルファタウリ・ホンダRBPT 1:48.180 6

コンディション

天気晴れ
気温24℃
路面温度47℃

セッション概要

グランプリ名 F1アゼルバイジャンGP
セッション種別 スプリント予選
セッション開始日時

サーキット

名称 バクー市街地コース
設立 2016年
全長 6003m
コーナー数 20
周回方向 時計回り

F1アゼルバイジャンGP特集