2023年FIA-F1世界選手権最終第23戦アブダビGPの公式予選が11月25日(土)にヤス・マリーナ・サーキットで行われ、今季19勝目を狙うマックス・フェルスタッペン（レッドブル）がポールを獲得した。角田裕毅（アルファタウリ）は自己最高位となる6番手を刻んだ。

フェルスタッペンは予選3ラウンドの全てで最速を刻んだ。Q3に向けて唯一人、2セットの新品ソフトタイヤを温存すると、1回目のラップで1分23秒445のトップタイムを記録。最終ラップで自己ベストを更新する事はできなかったが、今季12回目のポールポジションを獲得するには十分だった。

シャルル・ルクレール（フェラーリ）は暫定9番手を経て、最終ラップでフェルスタッペンに0.139秒差の2番手に躍り出た。3番手にはコンマ2秒遅れでオスカー・ピアストリ（マクラーレン）が続く結果となった。

3番手でQ1突破を果たした角田裕毅は、Q2で8番手タイムをマーク。日本GP以来、今シーズン4回目のQ3進出を果たすと、0.116秒差でフェルナンド・アロンソ（アストンマーチン）を、そして0.140秒差でニコ・ヒュルケンベルグ（ハース）を抑えて6番手を獲得した。

ランド・ノリス（マクラーレン）はQ3の1回目のラップで暫定2番手につけたものの、最終ラップはセクター1で全体ベストを刻むも、最終セクターでのミスが響いて5番手に後退した。

セルジオ・ペレス（レッドブル）は5番手タイムでフィニッシュラインを駆け抜けたが、ターン1のトラックリミットにより最終9番手でセッションを終えた。ピエール・ガスリー（アルピーヌ）も同じターン1の走路外走行でタイム抹消となったが、リザルトには影響なく、いずれにせよ10番手だった。

予選Q1：衝撃のサインツ敗退

気温27℃、路面32℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリはハード（白色）にC3、ミディアム（黄色）にC4、ソフト（赤色）にC5コンパウンドを持ち込んだ。

最初の1台がコースインしたのは開始3分を経ての事だった。誰もがトラックエボリューションを念頭に走行タイミングを遅らせた。

トップ通過を果たしたフェルスタッペン以外の全車が2セットの新品ソフトを投入した。トップ11のギャップは僅か0.301秒と、Q1から大混戦となった。

ローガン・サージェント（ウィリアムズ）は1分24秒532の14番手通過相当タイムを刻んだものの、ターン1のトラックリミットによりノータイム最下位に終わった。

カルロス・サインツは0.138秒及ばず衝撃のQ1敗退を喫した。メルセデスを破ってのコンストラクターズ選手権2位を狙うフェラーリにとって大きな打撃となった。

ペレスは最終ラップを前にノックアウト・ゾーンに沈んでいたが、2回目のラップで2番手に浮上。サインツをノックアウトした。

予選Q2：ハミルトン撃沈

14台は新品・中古を各1セット投じた。フェルスタッペンのみ、新品ソフト1回の計測のみでQ3に駒を進めた。

角田裕毅は1回目のラップでルクレールを僅差で上回る6番手タイムを刻むと、新品に履き替えた2回目に8番手をマークした。一方で僚友ダニエル・リカルドは角田裕毅から0.235秒遅れの15番手に終わった。10番手通過を果たしたピアストリとの差は0.164秒だった。

アルファタウリとコンストラクターズ選手権7位を争うウィリアムズのアレックス・アルボンはQ3に及ばず14番手でクルマを降りた。

メルセデス、アルピーヌ、アストンマーチンの3チームは2台で明暗が分かれた。

メルセデス勢はラッセルが4番手タイムでQ3に進んだものの、これにより僚友ルイス・ハミルトンは11番手に蹴落とされノックアウトとなった。両者のギャップは0.346秒と大きく開いた。

アストンマーチン勢はアロンソが7番手通過を果たした一方、ランス・ストロールはチームメイトから0.291秒遅れの13番手で姿を消した。

5番手通過のガスリーに対し、アルピーヌの僚友エステバン・オコンは0.313秒遅れの12番手でクルマを降りた。

2023年F1アブダビGP決勝レースは日本時間11月26日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5,281mのヤス・マリーナ・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第23戦アブダビGP予選リザルト

コンディション

セッション概要

サーキット

F1アブダビGP特集