2024年F1アブダビGPのフリー走行3回目（FP3）が12月7日(土)に行われ、オスカー・ピアストリが僚友ランド・ノリスを0.193秒抑えて最速を刻み、予選を前にマクラーレンがタイムシートのトップを独占した。角田裕毅（RB）は11番手につけた。

メルセデスでのラストレースを迎えるルイス・ハミルトンは3番手を記録した。ただ、マクラーレンとの差はコンマ4秒弱と大きく開いた。フェラーリに21点差のリードを持つマクラーレンは、1998年以来初のコンストラクターズタイトルに王手をかけている。

予期せぬES（バッテリー）の交換により、シャルル・ルクレールは10グリッド降格ペナルティを科され、フェラーリは逆転のコンストラクターズタイトル獲得に向けて最低でも最高のパフォーマンスが求められる状況だが、FP3では目立った結果を残せず、厳しい状態が浮き彫りとなった。

カルロス・サインツは、セッション中に一時リアから白煙が上がる場面があり、マシントラブルを懸念させる状況に陥ったものの、深刻な問題に至ることはなかった。しかし、パフォーマンス面ではトップ争いに食い込むことができず、ピアストリからコンマ4秒強の遅れをとって5番手に終わった。

一方のルクレールは9番手に終わり、チームメイトのサインツからもコンマ2秒遅れる結果となった。ルクレールは「迷走している」とクルマの状態に不満を示しており、フェラーリは逆転タイトルに向けて厳しい状況にあるようだ。

多くがソフトタイヤ中心にプログラムを組んだ一方、RB勢は唯一、ハードタイヤで周回を重ね、セッション最終盤にソフトに履き替えた。リアム・ローソンはチームメイトから0.176秒遅れの17番手でクルマを降りた。

一方、角田裕毅は10番手セルジオ・ペレス（レッドブル）に0.06秒差の11番手を刻み、予選Q3進出を視野に入れた。しかし、コンストラクターズ選手権7位争いのライバルであるハースには約0.25秒及ばなかった。

ハースはニコ・ヒュルケンベルグが7番手、ケビン・マグヌッセンが8番手を記録。中団グループ上位を確保し、トップチームの一角であるメルセデスに迫る走りを披露した。メルセデスのジョージ・ラッセルは「何が起きているのかわからない。クルマに問題はないけど、兎に角、遅い」とペースに困惑した様子を見せた。

2024年のドライバーズチャンピオンに輝いたマックス・フェルスタッペン（レッドブル）は4番手のベストラップをマークした後、ブレーキの不調を報告した。

2024年シーズン最後のフリー走行を終えて各チームは、FP3とはコンディションが大きく異なる日没後の現地土曜日18時から行われる予選に向けてデータ分析に取り組む。マクラーレンが勢いを維持するのか、または他チームが巻き返すのか注目される。

全3ラウンド、計1時間が予定されるF1アブダビGPの公式予選は、日本時間12月7日(土)23時からヤス・マリーナ・サーキットにて行われる。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第24戦アブダビGPフリー走行3（FP3）リザルト

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