シーズン11戦目となる2025年F1世界選手権オーストリアGPが6月27日に開幕。前戦カナダGPで優勝したジョージ・ラッセル（メルセデス）がフリー走行1でトップタイムを記録し、勢いそのままに優勝候補に名乗りを上げた。一方、角田裕毅は17番手に沈む厳しいスタートとなった。

レッドブル・レーシングは、母国レースとなる今大会に新設計のフロアエッジを投入。マックス・フェルスタッペンはラッセルに0.065秒差の2番手につける好走を見せたが、角田はチームメイトから0.655秒もの遅れを取る17番手に終わった。セッション中には、坂を登った先にあるターン3でタイヤをロックアップ。ブレーキに不満を訴える一幕もあった。

前日は雹を伴う雷雨に見舞われ、オープニングセッションは路面が完全に“グリーン”な状態で開始された。上空には薄暗い雲が垂れ込み、終盤には一部のセクターで小雨が観測されたが、全体としてはドライ・コンディションでのセッションとなった。

注目のルーキー、FIA-F2選手権リーダーのアレックス・ダンは、ランド・ノリスに代わってマクラーレンMCL39をドライブ。2003年のラルフ・ファーマン以来、22年ぶりにアイルランド人として公式セッションデビューを果たすと、3番手につけた僚友オスカー・ピアストリに0.069秒差の4番手という印象的なペースを見せた。

フェラーリは新型フロアを含むアップグレードを持ち込んだが、ルイス・ハミルトンはギアボックスのトラブルにより走行時間を大幅にロス。最終盤にようやくコースに復帰したが、9番手タイムに留まった。シャルル・ルクレールの代役としてFP1に参加したディーノ・ベガノビッチは18番手でセッションを終えた。

ピエール・ガスリー（アルピーヌ）はガブリエル・ボルトレート（ザウバー）を抑えて5番手を記録。アレックス・アルボン（ウィリアムズ）は全車最多となる35周を走り込んで7番手につけ、チームメイトのカルロス・サインツがこれに続いた。

フェルナンド・アロンソは残り28分、フライングラップに入る直前の最終コーナーで派手にスピン。タイヤの熱入れが不十分だったことが原因だった。壁との接触を回避し、見事に立て直したが、アウトラップでのタイヤマネジメントに不満を漏らした。最終結果は14番手と、13番手にとどまった僚友ランス・ストロール共々、アストンマーチン勢はトップ10圏外に終わった。

レーシング・ブルズはアイザック・ハジャーが10番手タイムを記録。リアム・ローソンは15番手でクルマを降りた。セッション最下位はハース勢。19番手タイムをマークしたエステバン・オコンがオリバー・ベアマンを退けた。

FP2は日本時間6月27日(金)24時から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2025年F1第11戦オーストリアGPフリー走行1（FP1）リザルト

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