2025年F1第11戦オーストリアGPの金曜フリー走行2回目が現地時間6月27日に行われ、前戦カナダGPでのクラッシュ以来初の走行となったランド・ノリス（マクラーレン）がトップタイムを記録した。レッドブル・レーシングの角田裕毅は7番手と、まずまずの位置で初日を締めくくった。

ルーキー起用義務消化のため、マクラーレンはFP1でアレックス・ダンを起用。4番手という好タイムを刻んだ若手からマシンを受け継いだノリスは、1分4秒580のタイムでチームメイトのオスカー・ピアストリに0.157秒差をつけてセッション最速をマークした。

ノリスは週末前のインタビューで、「自分にとって最も良い感触が得られるサーキットがあるとすれば、それはレッドブル・リンクだ」と語っていた。ノリスは今週末も、MCL39に導入された新しいフロントサスペンションがフィーリングの改善に繋がるかどうかを見極める考えだ。

3番手には、かなりスローな2周のプレップラップを行ったマックス・フェルスタッペン（レッドブル）が続いたが、ノリスとは0.318秒という大差がついた。65秒サーキットにおけるコンマ3秒は文字通りの大差。マクラーレンが強力なモードでパワーユニットを使用していた可能性も見え隠れする。

角田は、FP1での17番手からポジションを大きく上げて7番手を記録。フェルスタッペンとのタイム差も、FP1の0.655秒から0.394秒へと縮め、着実な前進を見せた。

アストンマーチン勢もパフォーマンスを向上させ、ランス・ストロールが4番手、フェルナンド・アロンソが9番手に入った。ただし、AMR25の総合的な競争力がトップ3に届いているとは考えにくく、他チームが本来のパフォーマンスを隠している可能性もある。

一方で、オープニングセッションで7・8番手に並んだウィリアムズ勢は大きく後退。アレックス・アルボンが16番手、カルロス・サインツは17番手に沈んだ。

ザウバーが持ち込んだアップグレードは確実にC45の競争力を高めているようだ。午前のセッションでトップ10入りを果たしたガブリエル・ボルトレートは、午後も8番手タイムを記録し、安定したパフォーマンスを見せた。一方で、ニコ・ヒュルケンベルグは19番手と振るわなかったが、セットアップの比較検証を進めている可能性もありそうだ。

同じく新型フロアの成果が注目されるフェラーリ勢は苦戦を強いられた。シャルル・ルクレールはターン6でグラベルに飛び出し、同じラップのターン3でもオーバーランする場面があり、最終的に5番手にとどまった。

一方のルイス・ハミルトンはターン4のブレーキングゾーンで、後方にいたアンドレア・キミ・アントネッリに回避行動を強いる場面があり、メルセデスにおける自身の後任の怒りを買った。ハミルトンは10番手、アントネッリは11番手で、そのタイム差はわずか0.026秒だった。

FP1で揃って最下位に沈んだハース勢は、FP2でも改善の兆しが見られず、エステバン・オコンが15番手、オリバー・ベアマンが18番手にとどまった。チームにとっては依然として厳しい週末が続いている。

3回目のフリー走行は、日本時間6月28日(土)19時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2025年F1第11戦オーストリアGPフリー走行2（FP2）リザルト

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