アルバート・パーク・サーキットでレーシング・ブルズVCARB 02をドライブする角田裕毅、2025年3月14日(金) F1オーストラリアGPフリー走行
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兄貴分を超えるレーシングブルズの俊足は「仮初め」か―背景を指摘するマルコ、期待を牽制するメキーズ

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レーシング・ブルズの2台は、2025年F1オーストラリアGPのフリー走行2回目(FP2)でレッドブルを上回る結果を残した。しかし、この順位は単純な実力差を示すものではなく、特定の条件によるものだと、レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザー、ヘルムート・マルコは考えている。

アルバート・パーク・サーキットでのイベント初日、レーシング・ブルズはFP2で角田裕毅が4番手、アイザック・ハジャーが6番手と、2台が揃ってトップ6入りを果たし、予選Q3争いに大きく名乗りを上げた。

対してシニアチームのレッドブルは、マックス・フェルスタッペンをして7番手にとどまり、リアム・ローソンに至っては17番手と下位に沈んだ。

軽燃料と高出力モードが影響か

この結果についてマルコは、新人ハジャーに予選シミュレーションをさせるため、燃料タンクを軽くし、高出力のエンジンモードを使用した影響が大きいと指摘した。

「バーレーンでは、そのための時間が取れなかったため、今日は彼に燃料を軽くした状態で走行させた」と独Sky Sportsに語り、レーシング・ブルズのペースは実際よりも速く見えていた可能性があると説明した。

また、レーシング・ブルズの本来のポジションについては、グランプリウィナー、カルロス・サインツの合流を経て好調のウィリアムズに触れ、「まだ後方に位置している」との見解を示した。

過信は禁物とメキーズ

レーシング・ブルズのチーム代表ローラン・メキーズも、チームのパフォーマンスに満足しながらも慎重な姿勢を崩さなかった。

「今日は良い1日だった。特にルーキーのアイザックにとってはそうだ。市街地コースということに加え、日曜日に雨が降る予報もあり、プレッシャーがかかる状況だった」とメキーズは語った。

「彼はバーレーンテスト以前に、クリスチャンのチーム(レッドブル・レーシング)でテストを1日担当しただけに過ぎない。まだ発展途上の段階だが、良い仕事をしている」

また、角田についても「今日は非常に落ち着いていて、チームにとって良いベースラインを提供してくれた」と評価したが、同時に「ラップタイムについては過大評価しないでほしい」と警戒を促した。

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