
マルコの新人格付け「C級ドライバー」辛辣評価を受けたジャック・ドゥーハン
レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコから「C級ドライバー」のレッテルを貼られたことについて、新人ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)は意に介さず、冷静な対応を見せた。
マルコはオーストリアのテレビ局「Servus TV」に出演し、2025年にF1デビューするルーキーたちを独自に格付け。アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)とオリバー・ベアマン(ハース)には「A」、ガブリエル・ボルトレート(ザウバー)には「B」の評価を与えた一方、ドゥーハンには最低評価の「C」を与え、「彼がフルシーズンを終えられるとは思わない」と発言。途中解雇の可能性を示唆した。
無意味とドゥーハン一蹴
こうした批判的な評価について、ドゥーハンはオーストラリアGPの記者会見で「そんな噂について考えたり、コメントする意味はない」と一蹴。自身の契約についても「少なくとも今年いっぱいは契約があるし、それ以上の可能性もある」と強調した。
また、アルピーヌが今季4名のリザーブドライバーを抱えていることに触れ、「僕のシートを狙っているのはフランコ(・コラピント)だけじゃない。他の3人も同じようにチャンスを狙っている」と語った。
「僕も過去2年間、リザーブドライバーとしてシートを狙っていた。だからこそ、毎戦、これが最後のレースだと思って楽しむつもりだ。マシンに乗れる一瞬一瞬を大切にしたい」
アルピーヌは今季、フランコ・コラピント、平川亮、クッシュ・マイニ、ポール・アーロンの4名をリザーブドライバーとして登録しており、中でも昨年ウィリアムズでF1デビューを果たしたコラピントがドゥーハンのシートを奪うのではないかとの憶測が絶えない。
マルコの新人格付け
マルコはルーキーの中でアントネッリとベアマンを高く評価し、ボルトレートについては「非常に頭の良いドライバー」であり「戦略やタイヤマネジメントに優れているが、絶対的なスピードには疑問が残る」と指摘した。
その根拠として、ボルトレートに22.5ポイント差で敗れ、昨年のFIA-F2選手権で2位に終わったアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)との比較を挙げた。
「彼(ボルトレート)は非常に頭のいいドライバーだ。F3でチャンピオンを獲ったが、勝利はわずか1回だった。レースでは常にリスクを避けて走るタイプだ」とマルコは語った。
「F2でも同じ傾向で、勝利は2回だけ。一方でハジャーは4勝している。ボルトレートは堅実に完走しており、戦略やタイヤマネジメントには優れているが、純粋なスピードという点では疑問が残る」
「我々のシミュレーション担当によると、ハジャーは技術的なトラブルなど、自身の責任ではない要因で80ポイントを失っていた」