7度の王者の後任は18歳の新星アントネッリ、2025年F1デビュー発表 メルセデスと契約
イタリア・モータースポーツ界の新生、アンドレア・キミ・アントネッリ(18歳)が、フェラーリに移籍する7度のF1王者ルイス・ハミルトンの後任としてメルセデスと契約を結んだことが、F1第16戦イタリアGPの2日目を迎えた2024年8月31日(土)、発表された。契約年数は非公開。
イタリア出身のF1ドライバーとしては、2017年および、2019年から2021年までザウバーとアルファロメオから参戦したアントニオ・ジョビナッツィ以来となる。
3度のF1王者のマネジメント、すなわちレイモンド・ファルムーレン及びヨス・フェルスタッペンとの今夏の会合を経てメルセデスのトト・ウォルフ代表は、2025年に向けたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の引き抜きを断念し、2019年に若手プログラムに引き入れたジュニアドライバー、アントネッリの起用を決断した。
7歳でカートを始めたアントネッリは、2022年にイタリアF4選手権とADACフォーミュラ4でチャンピオンを獲得。その翌年にはフォーミュラ・リージョナル中東選手権とフォーミュラ・リージョナル欧州選手権を制し、今季はFIA-F3選手権を”飛び級”してプレマ・レーシングからFIA-F2選手権に参戦している。
公式セッションに初参加した発表前日のフリー走行では、生粋のスピードを披露する一方、52Gもの大クラッシュを喫して僅か5周でセッションを終えた。
シングルシーターデビューから3年足らずでのF1昇格決定についてウォルフは「キミはF1のトップを争うに足る才能と速さを一貫して示してきた。またも大きなステップになることは承知しているが、彼は今年のF1テストで我々に感銘を与える走りをみせてきた」と説明した。
「彼が学んでいく上で我々はあらゆる面でサポートしていくつもりだし、経験豊富なチームメイトとなるジョージ(ラッセル)から学び、技術を磨くこともできるだろう」
アントネッリは「F1に参戦するのは小さい頃からの夢だった」と述べ、12歳の時より自身をサポートしてきたメルセデスに対し、「これまでのキャリアを通して受けたサポート、そして僕に示してくれた信頼に感謝したい」と語った。
「まだ多くを学んでいる最中だけど、準備はできていると感じている。より良い結果を残せるよう努力し続けていくつもりだ」
「ジョージのチームメイトになれるのも本当に楽しみにしている。彼は僕と同じようにチームのジュニアプログラムで育った。本当に尊敬している」
「何度もグランプリで優勝してきたとてつもない速さを持つドライバーで、僕がドライバーとして成長するのもサポートしてくれた。彼から学び、共にコース上で結果を残していくのが楽しみだ」