カタロニア・サーキットのパドックを歩くメルセデス育成ドライバーのアンドレア・キミ・アントネッリ、2024年
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

アントネッリはウィリアムズには貸さない「サージェント後任」の可能性を否定するメルセデスのウォルフ

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契約解除が囁かれているローガン・サージェントの後任としてアンドレア・キミ・アントネッリが2024年シーズンの残りのレースでウィリアムズからF1に参戦する可能性はなさそうだ。

F1オランダGPの最終プラクティスで大クラッシュを喫し、今季初のメジャーアップグレードが導入されたマシンに大きな損害を与えたことで、ウィリアムズはシーズン途中でサージェントを解雇する方針と広く考えられており、ミック・シューマッハが有力候補として取り沙汰されている

2025年に向けたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)獲得の可能性が潰えたことでメルセデスは、ジョージ・ラッセルの来季チームメイトとしてアントネッリを起用するものと見られる。

この前提に立つならば、2025年のF1デビューに向けた準備として、かつての腹心、ジェームズ・ヴァウルズ率いるウィリアムズに貸し、実戦を通して経験を積ませるのも一手だが、メルセデスのトト・ウォルフ代表は「そうなることはないだろう」と述べ、このシナリオを除外した。

参戦中のFIA-F2選手権シーズンを途中で打ち切り、シーズン途中からウィリアムズでF1マシンをドライブすることはアントネッリにとって「最善」ではないとウォルフは考えている。

「ジェームズ・ヴァウルズと私の間には非常にオープンな議論と関係があるし、ジェームズは以前、キミの発掘や育成に関わっていた」とウォルフは語る。

「彼にとっては、(旧車での)テストやF2への参戦を含めて、我々が設計したプログラムを続けていき、様子を見るのが最善だと思う。我々の計画を中断してウィリアムズでのチャンスを与えることよりね」

「それが我々が下した決断だ」

新進気鋭のイタリア人ドライバーはこれまでに、2022年仕様のメルセデスW13を使用してカタロニア・サーキットや、レッドブルリンク、シルバーストン、イモラでプライベートテストに取り組んでおり、次戦イタリアGPのFP1ではW15をドライブし、週末デビューを果たす予定だ。

シンガポールとアゼルバイジャンはクラッシュのリスクが高い市街地コースであり、サージェントを交代させるには次のイタリアGPが理想的だが、日程がタイトであるため実現に至るかどうかは不透明だ。

2024年シーズン中にサージェントを交代させる可能性についてヴァウルズはこれまで、数ヶ月に渡って除外していないが、今回のクラッシュでその立場は一層危ういものになった。

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