ランス・ストロール、対アルボン走行で「奇妙」な懲罰…またも無得点。角田裕毅にランク10位明け渡す
アレックス・アルボン(ウィリアムズ)をコース外で追い抜き永続的なアドバンテージを得たにも関わらず、順位を返上しなかったとしてランス・ストロール(アストンマーチン)は、10秒ペナルティを受けF1マイアミGPで降格17位に終わった。
これについてストロールは「後でオンボード映像を見てみるけど、奇妙なペナルティのように感じる」と語った。
直近のライバルの何人かがセーフティーカー(SC)の利を得てロスタイムを最小限に抑えてピットストップを行ったため、不運な要素があった事は確かだが、それでもポイント圏内まであと1つの11番手からスタートし、決して最高ではないものの、トップ5マシンに乗っていた事を踏まえれば、17位という結果を褒める事は難しい。
マイアミでのAMR24は不調気味ではあったが、それでもストロールより後方の15番手からスタートしたフェルナンド・アロンソは、バーチャル・セーフティーカー(VSC)の利を得たと言え、コース上でも堅実にオーバーテイクを決め、9位フィニッシュにより今季全戦入賞記録を維持した。
再来年にホンダワークスとなるチームの貴重なシートの一つを手にする可能性があるドライバーにとって、この状況がそれに足るかと言えば不十分だろう。スプリントを含めた今季これまでの8レースでストロールが得点したのは2レースに過ぎない。
ペナルティがなければ13位で終わっていたはずのレースを経てストロールは、7位入賞を果たした角田裕毅(RBフォーミュラ1)にドライバーズ・ランキング10位の座を明け渡した。会場にいた父でありチームオーナーのローレンス・ストロールはこの日の息子のレースをどう見たのだろうか。
レース展開について問われたストロールは「セーフティーカーが入った事で僕らのレースはかなりの妥協を強いられたと思う。ツノダをアンダーカットするために早めにピットインしたんだけど、その後にセーフティーカーが出て、みんながその恩恵を受けたんだ」と語った。
また、マイアミでのAMR24のペースについては「確かにやるべき事があると思う。今週末はずっと後手に回る展開だった」と説明した。
ストロールにとって唯一幸運だったのは、ケビン・マグヌッセン(ハース)が2日連続で違反裁定を受けた事で、自身にスポットライトが当たらなかったことだろうか。
2024年F1第6戦マイアミGPでは、予選5番グリッドのランド・ノリス(マクラーレン)がデビュー6年目、キャリア110戦目にして念願の初優勝を飾った。F1史上114人目のウィナーの誕生だった。
イモラ・サーキットを舞台とする次戦エミリア・ロマーニャGPは5月17日のフリー走行1で幕を開ける。