カルロス・サインツ(フェラーリ)を抑えて前を走るランス・ストロール(アストンマーチン)、2023年3月19日F1サウジアラビアGP
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

F1サウジでのセーフティーカー導入に懐疑的な声、釈明するFIA

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F1サウジアラビアGPでの物議は、レース後に下され、再審請求を経てその後、撤回されたフェルナンド・アロンソ曰く「お粗末」なペナルティに集中したが、もう一つ、国際自動車連盟(FIA)の判断の正当性が問われる一件があった。

それもアストンマーチン絡みだった。ランス・ストロールが18周目、コース外にクルマを停めると、この日唯一のセーフティカー(SC)が導入された。SCはアストンマーチンのV8クーペ「ヴァンテージ」だ。

突然コース上で停車したわけではない。チームからの指示を受けての意図的なもので、停車した位置は広大なランオフエリアを持つ中速のターン13、TecPROバリアの外寄りのエスケープロードだった。

この判断についてSky Sportsで解説を務めるマーティン・ブランドルは「セーフティーカーは不要だった。彼は完全にコースから外れていたんだから」と述べ、その必要性を疑問視した。

これに対してFIAは、当時利用可能だった映像では停止したクルマの位置が明確ではなかったため、SCを導入する事が「最も安全な選択肢」だったと釈明した。

ジェッダ市街地コースでのレースはこれまで、数多くの事故が発生している。

2021年の第1回大会では2度の赤旗と4度のバーチャル・セーフティーカー(VSC)が導入され、計5台がクラッシュによってリタイヤを余儀なくされた。

そこで2022年の第2回大会に向けてコースに変更が加えられたが、それでも予選で2回、決勝でも1回のクラッシュがあり、サウジアラビアGPはSC導入率100%を維持する事となった。

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