レースに向けてヘルメットを被るフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年3月19日F1サウジアラビアGP決勝レース
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

表彰台剥奪のアロンソ、遅きに失した裁定批判…ラッセルには同情。映像で見る違反の詳細

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セレモニーに参加しながらも、その後、キャリア通算100回目の表彰台を剥奪されたフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は、裁定の遅さを理由に国際自動車連盟(FIA)を批判した。

3月19日(日)に行われたF1第2戦サウジアラビアGPでアロンソは3位フィニッシュしたものの、ピットストップの際、スタート時の停止位置違反に伴う5秒ペナルティを適切に消化しなかったとして、レース後に10秒ペナルティを科される事となった。

パルクフェルメにクルマを停めたセルジオ・ペレス(レッドブル)とフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年3月19日F1サウジアラビアGP決勝レースCourtesy Of Red Bull Content Pool

パルクフェルメにクルマを停めたセルジオ・ペレス(レッドブル)とフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年3月19日F1サウジアラビアGP決勝レース

事案が発生したのは50周のレースの19周目のことだが、スチュワードによる調査結果はアロンソが表彰台セレモニーに参加した後に下された。この結果、5.1秒後方で4位フィニッシュしたジョージ・ラッセル(メルセデス)が3位に昇格した。

今季タイトル争いを目標としていない2度のF1ワールドチャンピオンにとって3位か4位か、というのは大した問題ではない。

アロンソは「15点でも12点でも、僕にとってはあまり変わりはない」とする一方、遅きに失したペナルティ裁定については「35周を経て表彰台セレモニーの後にペナルティを適用するというのは、システムとして本当におかしいと思う」と批判した。

また、レース後ではなくレース中にペナルティの知らせを受けていれば、ラッセルに対して3位を守り抜くだけの十分なギャップを築けただろうとの考えを示し、「ファンのみんなに申し訳ない気持ちだ」と続けた。

リザルトとしては4位に降格したものの、表彰台セレモニーでの映像、写真に写ったのはアロンソとアストンマーチンであり、そこにラッセルとメルセデスの姿はない。

アロンソは「ジョージにとっては不公平な話だ。メルセデスのスポンサーは表彰台に立ちたいと思った事だろう」「ジョージが本当に表彰台に相応しいのであれば、彼がそれを祝うことができないのは悲しいことだ」と同情した。

表彰台の上で勝ち名乗りを受けたセルジオ・ペレス(レッドブル)と3位フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年3月19日F1サウジアラビアGP決勝レースCourtesy Of Pirelli & C. S.p.A.

表彰台の上で勝ち名乗りを受けたセルジオ・ペレス(レッドブル)と3位フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2023年3月19日F1サウジアラビアGP決勝レース

10秒ペナルティが科される原因となった状況については、ピットストップの際のリアアングル映像を使ったアレックス・ブランドルの説明が分かりやすい。

ブランドルはピットボックスに停車した直後、リアジャッキがAMR23に触れたと説明し、更にメカニックの手がクルマに触れていた可能性を指摘している。


3月19日(日)にジェッダ市街地コースで行われた2023年F1第2戦サウジアラビアGP決勝では、セルジオ・ペレスがポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペンが続いた事でレッドブルが2戦連続の1-2を飾った。

レッドブル勢に続いてチェッカーを受けたのはフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)だが、レース後に10秒ペナルティが科されたために4位に後退。代わってジョージ・ラッセル(メルセデス)が3位に昇格した。

アルバート・パーク・サーキットを舞台とする次戦オーストラリアGPは3月31日のフリー走行1で幕を開ける。

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