周冠宇、最後方からの逆転F1デビュー入賞「支えてくれた人のためにも全てを出し切ろうと…」角田裕毅に次ぐ史上66人目の快挙
72年の歴史における初の中国人F1ドライバーとしてF1バーレーンGPに臨んだアルファロメオの周冠宇(ジョウ・グアンユー)は、15番手からスタートするも1周目に19番手に転落。厳しい出だしを強いられた。
それでも第2スティントで履いたミディアムタイヤを22周保たせるなど、新人離れしたレース運びを見せ、自身のデビュー戦を最終10位で締め括る見事な活躍を披露した。
F1デビュー戦でポイントを獲得したのは、昨年の角田裕毅に続く史上66人目の快挙。
支えてくれた人のためにも全てを出し切ろうと…
周冠宇(ジョウ・グアンユー)決勝: 10位 / グリッド: 15番手
本当に嬉しい。何も言葉が出てこない。
色んな感情が駆け巡っているけど、何よりもまずはチームだ。昨年末から今日に至るまで、皆が如何に懸命に働いてきたかを知っているから、本当に信じられない思いだ。
僕の最大の夢はF1でレースをすること、そしてポイントを獲得することだったんだけど、今夜はその両方が実現した。
レース前にグリッドに着いて他の19人のドライバーと一緒に走ることだけでも十分クレイジーなのに、レースそのものも本当に強烈だった。肉体的というより精神的にね。
スタートのターン1でクルマがアンチストールに入ってしまったため、トップ10まで巻き返すには何か特別な手を打たなきゃならなかった。
懸命にプッシュしてバルテリ(チームメイトのボッタス)に追いついたけど、セーフティーカーが導入されたところでまた順位を落としてしまった。でも最後には10番手にまで這い上がる事ができた。ジェットコースターのようなレースだった。
僕のためにも、そして僕を支えてくれた人たちのためにも、今夜は自分のすべてを出し切ろうと頑張った。クールダウンラップではかなり感傷的になってしまった。チームとチームメイトのことを誇りに思う。
今日のことは決して忘れないだろうし、しばらくはこの瞬間を楽しむつもりだけど、その後は次のジェッダに気持ちを切り替える。もっと多くを達成したい。
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