ガスリー進路変更にも関わらず何故? ピアストリがF1アブダビGPで走行妨害ペナを逃れた理由
2023年11月25日(土)のF1アブダビGP予選で3番手を刻んだオスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)に対する走行妨害疑惑に関する調査を経てペナルティを回避した。
ピアストリがジョリオン・パーマーによるグリッドインタビューに応じていたちょうどその時、セッション後の調査がアナウンスされた。スチュワードは両ドライバー及びチーム代表者を召喚。現地20時より聴聞会を開いた。
予選Q3でフライング・ラップ中のガスリーが高速のターン3を駆け抜けターン4へと向かうと、レーシングライン上にピアストリがスロー走行していた。ガスリーは僅かにステアリングを右に切り、接触を回避した。
聴聞会の中でガスリーは、若干の進路変更を余儀なくされたと認めたが、それでもスチュワードはピアストリを無罪放免とした。なぜか。
ヴィタントニオ・リウッツィを含む4名の競技審判団は、ピアストリをオーバーテイクした際の10号車アルピーヌA523のテレメトリーデータを調べたところ、「スロットルが100%」であった事が判明したと説明した。つまりガスリーはニアミスの際、一切アクセルを緩めていなかった。
実際、ガスリーは当該ミニセクターで自己ベストを刻んでいた。ガスリー本人もまた、自身のラップへの影響を否定した。
つまり、ガスリーのドライビングに影響を与えた事は確かだが、それによってラップタイムが損なわれたわけではないため、走行妨害には該当しないとの判断が下されたというわけだ。
ピアストリはジョージ・ラッセル(メルセデス)と並ぶ2列目3番グリッド、ガスリーはセルジオ・ペレス(レッドブル)と並ぶ5列目10番グリッドからレースに臨む。
2023年F1アブダビGP予選ではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手にシャルル・ルクレール(フェラーリ)、3番手にオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が続く結果となった。
決勝レースは日本時間11月26日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5,281mのヤス・マリーナ・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。