パドックを歩くレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン
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決して”安住”しないフェルスタッペン、ホンダ「RA620H」の予選モードに「凄く良いんだけど…」

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マックス・フェルスタッペンはホンダの2020年型F1パワーユニット「RA620H」の予選モードを高く評価しているものの、ライバルのメルセデスもまた昨季よりも大きく進化しているため、更なる高みを目指し続ける必要があるとの考えを示した。

2回目のプラクティスをトップタイムで終えた第2戦シュタイアーマルクGP初日金曜日の夜、Ziggo Sportに出演したフェルスタッペンは「予選といえば、ホンダの予選モードに満足しているか?」と問われ、次のように答えた。

「凄く良いよ。でももちろん、これで十分というわけじゃない。メルセデスは冬の間に大きく飛躍したように見えるから、僕らも自分たちを向上させ続けるために全開で走り続けなけなきゃならない。いつだってもっと多くを求めるものさ。現状に甘んじるなんて今後もあり得ない」

ストイックなオランダ人ドライバーの”安住しない姿勢”は飛び抜けている。「たとえ20秒差で優勝したとしても十分じゃない」と言い張るフェルスタッペンが、ホンダのエンジン性能に100%満足する日など決して訪れないだろう。

レッドブル・リンクを走行するレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2020年シュタイアーマルクGPのFP2にて
© Getty Images / Red Bull Content Pool、フェルスタッペン、2020年シュタイアーマルクGPのFP2にて

フェルスタッペンはドライコンディションに恵まれた金曜の2回のセッションで好調を維持し続けた。オープニング・プラクティスで僅差の2位につけると、続くFP2ではこの日のファステストラップを記録した。フェルスタッペンはアップデートが持ち込まれたRB16に満足している。

「まるで(先週とは)別のクルマのように感じている。挙動が予測しやすくなっていて、ずっと良い感じだ」とフェルスタッペン。

「先週はターン1でスピンしていたし、ターン6ではコースオフもあった。今はそれがないんだ。本当に満足だよ。一歩前進できたと思う。予選でメルセデスに勝てるほどじゃないけど、今はちゃんとした仕事ができるマシンに仕上がっている」

F1は史上初めて同一開催地でのダブルヘッダーを執り行う。先週のオーストリアGPに続き、シュタイアーマルクGPの舞台もレッドブル・リンクで開催されるが、フェルスタッペンは「カート時代にはもっと頻繁に起こっていた事さ。僕にとっては嬉しい限りだね」と歓迎する。

残念ながら、第1レースでは車体側のメカニカルトラブルが引き金となってパワーユニットの電装系に異常が発生し、フェルスタッペンは2番手を走行していた11周目にリタイヤを余儀なくされた。リベンジとも言える第2レース、フェルスタッペンはメルセデスを名指しで警戒する。

「今日の結果には満足してるけど、それだけでは十分とは言えない。まだまだ目標とするところには到達していない。メルセデスはまだ優勝候補だ。これからもハードワークを続けるよ」

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