レッドブル・リンクのインフィールドセクションを走行するレッドブル・ホンダRB16
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ホンダF1、トラブル対策功を奏す?「4台全てがトラブルフリーで順調」

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ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは7月10日(金)に行われた2020 F1第2戦シュタイアーマルクGP初日プラクティスを振り返り、4台全てがトラブルフリーで順調にプログラムをこなしたと説明した。

1週間前のオーストリアGPでは2台のレッドブル・ホンダRB16をメカニカルトラブルが襲った。マックス・フェルスタッペンの側はエンジンとは無関係の電気系統のトラブルで、アレックス・アルボンの方はパワーユニット関連の電気系に問題が生じた。

週末に先立ってホンダは、アレックス・アルボンに今季2基目のCE(コントロール・エレクトロニクス)を投入。またチーム側は、チェンジギアとドグリングへの物理的な損傷の確認検査を行い、アルボンのギアボックスに関して2~8番ギアを同じ仕様の新しいものに交換した。

金曜一発目のプラクティスではフェルスタッペンがトップから1000分の96秒遅れの2番手タイムをマーク。アレックス・アルボン、ピエール・ガスリーもトップ10内につけ、幸先良い週末のスタートを切った。

続く午後のFP2ではフェルスタッペンが前戦ウィナーのバルテリ・ボッタス(メルセデスAMG)を抑えてトップタイムを記録。1週間という僅かな時間の中で、見事にマシンのパフォーマンスを上げてみせた。

Pos Driver Time Gap Laps
1 マックス・フェルスタッペン 1:03.660 27
7 アレックス・アルボン 1:04.437 +0.777 29
11 ピエール・ガスリー 1:04.757 +1.097 37
12 ダニール・クビアト 1:05.050 +1.390 34

レースディレクターは各チームに対して、土曜の天候が雷を伴う大雨となる可能性を事前通達しており、仮に土曜の予選が予定通りに実施できない場合は12日(日)の午前中に延期される事になる。だが、日曜午前も天候が回復しない場合は、FP2のタイムシートでグリッドが決まる。天候如何ではフェルスタッペンがポールポジションからスタートする事もあり得る。

4台全てがトラブルフリーで順調

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

2台のアストンマーチン・レッドブル・レーシングのマシンに問題が発生した先週末のレースを経て、再び同じレッドブル・リンクに戻ってきました。我々は短い時間の中でチームと共に問題の原因を究明し、その解決策を考え、可能な限りの対策を施して今日のフリー走行に望みました。

今日は問題が発生した2台を含めた4台全てが問題なくスムーズにセッションを走行する事ができました。今夜は実施した変更点に関連するデータを含めて、収集した全てのデータを念入りにチェックし、予選と決勝に備えたいと思います。

明日はかなりの雨量が予想されており、予選が実施されるか分かりません。そのため、今日は通常の金曜とは異なるプログラムでセッションを走行しました。その中でフェルスタッペン選手FP2でのトップタイムという結果は、ポジティブに捉えています。その他の3台も悪くない手応えを得ており、順調な一日になったと考えています。


初日をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・ホンダ)。2番手バルテリ・ボッタス(メルセデス)を1000分の43秒という僅差で退けた。3番手には同0.217秒遅れでセルジオ・ペレス(レーシングポイント)が続く結果となった。

F1シュタイアーマルク・グランプリ3回目のフリー走行は日本時間7月11日(土)19時から、公式予選は同22時から1時間に渡ってレッドブル・リンクで開催される。

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