2021年10月10日のF1トルコGPで表彰台に上がったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス
Courtesy Of Red Bull Content Pool

ボッタスが通算10勝!ホンダはW表彰台でフェルスタッペンが選手権首位を奪還 / F1トルコGP《決勝》結果とダイジェスト

  • Published: Updated:

2021シーズンのFIA-F1世界選手権 第16戦トルコGP決勝レースが10月10日(日)にイスタンブール・パーク・サーキットで行われ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がポール・トゥ・ウインで今季初優勝を飾り、キャリア通算10勝目を挙げた。

ポールポジションからスタートしたボッタスは後続に一度も攻め入るスキを与えず、ファイナルラップには1分30秒432のファステストラップを記録。ボーナスの1点を加えて満額とする完勝だった。

フェルスタッペン、選手権首位を奪還

ホンダF1トリビュートのスペシャルリバリーで臨んだレッドブルは、マックス・フェルスタッペンが2位、セルジオ・ペレスが3位とダブル表彰台に上がった。

4基目ICE(内燃エンジン)投入による降格ペナルティで11番グリッドについたルイス・ハミルトン(メルセデス)は猛烈な巻き返しを見せたものの及ばず、最終5位に留まった。

表彰台に上がったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス、メルセデスのバルテリ・ボッタス、2021年10月10日F1トルコGPにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

表彰台に上がったレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス、メルセデスのバルテリ・ボッタス、2021年10月10日F1トルコGPにて

ハミルトンから僚友を守る”防衛線”としての役割を期待されたペレスは、34周目のホームストレートで一旦ハミルトンに前を許したものの、続くターン1へのブレーキングでポジションを奪い返す巧みなドライビングを見せつけた。

フェルスタッペンはペレスの奮闘によって十分なギャップを以て37周目にピットストップを消化。ハミルトンの前方で悠々自適にコースへと戻った。

ペレスに追撃の芽を摘まれたハミルトンは結果、タイトル争いのライバルに迫る事ができないままにチェッカーフラッグを受ける事となった。これによりフェルスタッペンは6点差でポイントリーダーの座を奪還した。

アルファタウリ・ホンダ勢はピエール・ガスリーが6位入賞を飾ったものの、角田裕毅は22周目のターン9でスピンを喫してトップ圏内から13番手に転落。ポイント圏外14位でフィニッシュした。

サインツ、怒涛の追い抜きでDoD

スクーデリア・フェラーリはカルロス・サインツが全パワーユニット交換で最後列19番グリッドスタートと劣勢を強いられたものの、Driver of the Dayに選出される怒涛のオーバーテイクで8位フィニッシュ。シャルル・ルクレールは4位と、指揮官マッティア・ビノット不在のレースでW入賞の好成績を収めた。

トップ10の残りの3枠は異なる3チームのドライバーによって占められた。

マクラーレンのランド・ノリスはスタートポジションを維持する7位と健闘。アストンマーチンのランス・ストロールは1つポジションを落とす9位でヘルメットを脱ぎ、アルピーヌのエステバン・オコンは唯一ノンストップ戦略を敢行して入賞圏外からの10位フィニッシュを飾った。

舞台とコンディション

第16戦の舞台はヘルマン・ティルケ最高傑作の一つとの呼声も高いイスタンブール・パーク・サーキット。昨年大会では再舗装したての路面がドライバーの不評を買ったが、本大会に先駆けて実施されたウォーターブラスト処理の成果もあり、コンディションは大幅に改善された。

高低差もさる事ながら起伏の変化が大きいため、特にセクター1はブラインドが多くチャレンジングで、ターン1までは210mと短く、また偶数列(ターン1に対してのイン側)のグリップが低い事ためポールポジションの優位性は大きい。

イスタンブール・パーク・サーキットのコースレイアウト図、2020年F1トルコGP

前日9日(土)に開催された予選ではハミルトンがトップタイムを刻んだが、4基目ICE(内燃エンジン)の投入によって10グリッド降格となったため、僚友ボッタスが繰り上がりのポールを獲得。フェルスタッペンが最前列2番グリッドについた。

決勝は日本時間10日(日)21時にブラックアウトを迎え、1周5,338mのコースを58周する事で争われた。現地イスタンブールは午前中に雨が降った事で、チャンピオンシップポイントを争う決勝のフォーメーションラップは気温16℃、路面18.5℃、湿度94%のウェットコンディションで開始された。

公式タイヤサプライヤーのピレリは昨年より1段階柔らかい中間レンジのC2からC4までのコンパウンドを投入したが、全車インターミディエイト・タイヤを履いてグリッドに付いた。

レースダイジェスト

注目のオープニングラップでは、2014年の鈴鹿以来となるトップ5グリッドに付いたフェルナンド・アロンソがターン1でイン側のガスリーに左リアを突かれる格好となりスピン。11ポジションダウンの16番手に転落した。一件は審議の対象となりガスリーに5秒ペナルティが科された。

ニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)は単独スピンによって20番手に。アントニオ・ジョビナッツィとキミ・ライコネンのアルファロメオ勢は4ポジションアップを果たして12番手と13番手に浮上した。また、ペレスはガスリーを交わして4番手にポジションを上げた。

ガスリーに対して憤りをあらわにしたアロンソだが、2周目にミック・シューマッハ(ハース)に接触し、今度は自身が5秒ペナルティを科される事となった。

シューマッハは14番グリッドの好位置を手にしていたものの、このインシデントで定位置足る最後方にまでポジションを落とし、最終19位でレースを終えた。レースを終えたアロンソは若きドイツ人ドライバーをハグして謝罪した。

挽回戦のハミルトンはまず、リスキーなこの日のコンディションをじっくりと観察。8周目のターン4で角田裕毅を交わすと一気にギアを上げ、その後ストロールとノリスを瞬殺し、ファステストラップを連発してガスリーに迫っていった。

この日のレースの肝はインターミディエイトタイヤにあった。路面は最後まで改善も悪化もしないダンプコンディションで、溝が摩耗し切った後にラップタイムが向上するといった状況であった事から、誰もが新品インターへの履き替えとピットストップを敬遠した。

そんな中、リカルドが先陣を切って22周目に新品のインターに履き替えたもののペースが上がる事はなく、その後に続く者は中々現れなかった。第2スティントへの移行が本格化したのは35周を過ぎての事だった。

10番手を走行していたセバスチャン・ベッテルは唯一、ミディアムタイヤを履くギャンブルに打って出たもののタイヤが全く機能せず、再度インターへの履き替えを余儀なくされた事で最終18位と残念な結果に終わった。

各車ピットストップを消化する中、ルクレールとハミルトンはステイアウトにこだわった。ドライタイヤ2種類の使用義務はないため、ノンストップによる上位フィニッシュを狙いにいったためだ。

しかしながら既にトレッド面のゴムは大きく削がれペースはダウン。ラップリーダーのルクレールは新品インターに履き替えたばかりのボッタスに追い抜かれた翌48周目にピットに向かい、実質的な3番手でコースに戻った。だが、52周目にペレスに交わされ表彰台から蹴落とされた。

ハミルトンは最後までノーピットに固執したが、後方からガスリーが猛追してきたためチームの指示に従い、やむを得ず51周目にピットイン。最終5位でレースを終えた。

Pos No Driver Team Laps Time PTS
1 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 58 1:31:04.103 26
2 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 58 +14.584s 18
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダ 58 +33.471s 15
4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 58 +37.814s 12
5 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 58 +41.812s 10
6 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 58 +44.292s 8
7 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 58 +47.213s 6
8 55 カルロス・サインツ フェラーリ 58 +51.526s 4
9 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 58 +82.018s 2
10 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 57 +1 lap 1
11 99 アントニオ・ジョビナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 57 +1 lap 0
12 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 57 +1 lap 0
13 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 57 +1 lap 0
14 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダ 57 +1 lap 0
15 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 57 +1 lap 0
16 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 57 +1 lap 0
17 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 57 +1 lap 0
18 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 57 +1 lap 0
19 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 56 +2 laps 0
20 9 ニキータ・マゼピン ハース・フェラーリ 56 +2 laps 0

コンディション

天気
小雨
気温
16℃
路面温度
18.5℃

レース概要

グランプリ名
F1トルコGP
レース種別
決勝
レース開始日時

サーキット

名称
イスタンブール・パーク・サーキット
設立
2005年
全長
5338m
コーナー数
14
周回方向
反時計回り

F1トルコGP特集