トヨタ自動車のモータースポーツアドバイザーに就任したトミ・マキネンcopyright TOYOTA MOTOR CORPORATION

トヨタ自動車、WRCチーム代表のトミ・マキネンをモータースポーツ・アドバイザーに起用

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トヨタ自動車は9月22日(火)、TOYOTA GAZOO Racingワールドラリー・チームでチーム代表を務めるトミ・マキネンとモータースポーツアドバイザー契約の基本合意に至ったと発表した。歴史に残る伝説的ラリードライバーは来年1月より、トヨタ自動車本体への戦略立案・組織運営の助言を行う。

1985年にラリーデビューを果たしたトミ・マキネンは、1995年から三菱のワークスドライバーとしてステアリングを握り、1996年から1999年にかけてFIA世界ラリー選手権(WRC)で4連覇の偉業を達成。2002年にスバルへ移籍した後も素晴らしい成績を収め、通算24勝を記録した。

2017年に、18年ぶりにWRCに復帰したトヨタチームの代表に就任すると、短期間で戦闘力の高い参戦車両を造り上げ、復帰2年目の2018年にはマニュファクチャラーズタイトル獲得。2019年にはドライバーズタイトル獲得に貢献した。トヨタは本契約により、トミ・マキネンが持つ知見をGR車両開発やモータースポーツ戦略の計画、運転技術指導等を通じた人材育成などに活かしていきたい考えだ。

これに関連してトヨタは、トミ・マキネン・レーシング(TMR)を中心としたWRCのラリー・オペレーションを、欧州におけるトヨタのモータースポーツ活動の拠点であるTOYOTA GAZOO Racing Europeへと移管する。

トヨタはこの措置について「マキネン氏の志を引継ぎながら、TMRで培われた世界最高レベルの車両開発のノウハウを学び、具体的な事業展開に繋げていく予定」であると説明し、「実践的な人材育成を加速させるなど体制を更に強化」していくとした。また「移管後も既存のTMRの人材や一部施設を活用し、これまで同様フィンランドとエストニアにて活動していく予定」と付け加えた。

TMRがトヨタに吸収される事についてトミ・マキネンは「新たな挑戦を始める時だとの考えに至った」と説明する。

「トヨタのWRCプロジェクトの目標は効率的にラリー事業を再開する事にあった。そのため、小さな会社だからこそ発揮できる柔軟性が必要だった。この目標が達成された今、私はトヨタと新たな挑戦を始める時だと考えた」

「私を信頼し、共に設定した目標を達成するために全面的に支援してくれた豊田章男さんに感謝したい。これからも引き続き、彼と共にモータースポーツにおけるトヨタの未来をつくっていけることを楽しみにしている」

「またトヨタが、共に築き上げてきたWRC事業を引き継ぎ、TMRの従業員にTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamとして安心して働けるチームと未来を提供してくれる事を、そしてTGR-Eの傘下に入っても引き続きフィンランドとエストニアにオペレーションが残る事を大変嬉しく思う」

豊田章男代表取締役社長は次のように述べ、トミ・マキネンとのこれまでの想い出に触れた上で、トヨタ自動車本体における今後の更なるサポートに期待感を示した。

「トミとの出会いがあり私はWRCに戻ることを決めました。彼の力があって私たちはWRCで勝つことができました。そして、その力を借りて我々はGRヤリスという4WDのスポーツカーをつくることができました」

「これからはモータースポーツアドバイザーという役割を担ってもらいます。今までのような競技に勝つためのアドバイスはもちろん、トヨタが進めるもっといいクルマづくりにも広くアドバイスをもらえることを期待しています」

「今回の就任を経ても、彼は私の運転の先生役であることは変わりません。トミ、また一緒に走りましょう!」