ヒュルケンベルグの速さは本物か? フェルスタッペンとアロンソに次ぐ驚きの3番手
ニコ・ヒュルケンベルグはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)に次ぐ0.270秒落ちという驚きの3番手でF1スペインGPの初日セッションを締め括った。この速さは本物なのだろうか?
初日を振り返ったヒュルケンベルグは、高速のバルセロナでのVF-23の感触に勇気づけられているとしながらも、土曜の予選ではライバルチームが一転、本領を発揮してくるはずだと冷静だ。
米「RACER」によるとヒュルケンベルグは「他の連中はパフォーマンスが悪かったか、あるいは発揮できなかったんじゃないかと思う。トップクラスのクルマの多くは一晩の間に何かを見つけ出して挽回してくると思うから、冷静かつ現実的であるべきだと思う」と語った。
「僕にとってはクルマに良い感触を持ち、良いリズムを掴む事が重要なんだ。今日はそれが得られたし、当然、明日も同じように良い1日を過ごして持てる力を絞り出せればって思ってる」
「改善に向けて検討するべきことは常にあるし、また、すべきことも常にあるけど、今のところは良い感じだ」
「良いリズムを掴めたし、ドライビングシートに座りながらもリラックスできていた。それはこの手のサーキットで重要なことなんだ。前向きな1日だったよ」
前戦モナコGP予選でハースはダブルQ1敗退を喫した。ヒュルケンベルグによれば、VF-23は低速のモンテカルロより高速のカタロニア・サーキットにマッチしているという。
「まったく違うサーキットだ。モナコとは比較できない。タイヤも違うし、すべてが違う。FP1でコースに出た時は、まったく違う世界に入り込んだかのようだった」
ヒュルケンベルグがFP1からFP2に向けて15ポジションアップを果たした事からも明らかなように中団は熾烈を極める状況で、2番手アロンソから18番手ランス・ストロールまでの17台が1秒以内にひしめき合っている。
ヒュルケンベルグは「明日も厳しい争いになりそうだ。ミッドフィールドでは4、5チームがせめぎ合っていて、同じターマックを争っている状況だから、タフでタイトな争いになるだろうね」と付け加えた。
ケビン・マグヌッセンはヒュルケンベルグからコンマ5秒遅れの15番手に留まったが、それでも「このクルマにスピードがある事は分かっているし、いつものように明日に向けてペースをつかめるよう、今夜も仕事に取り組むつもりだ」と前向きだ。
「1番手から15番手までがコンマ7秒だなんてクレイジーなレベルの超接戦だ。つまりは戦うべきものがあるってことさ」
2023年F1スペインGPフリー走行2をトップで締め括ったのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)。フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)とニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)をそれぞれ2番手と3番手に退けた。
3回目のフリー走行は日本時間6月3日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってカタロニア・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。