ザウバーF1、開発要職としてステファノ・ソールドを起用…アウディ化に向け技術部門を更に強化
ザウバーは2026年のアウディF1ワークスチーム化に向けた技術部門強化の一環として、新設のパフォーマンス・ディレクターにステファノ・ソールド(伊:Stefano Sordo、1972年3月12日生まれ)を任命した。
スイス・ヒンウィルを拠点とするザウバーは次世代F1規定が導入される2026年に向けてアウディに完全買収される予定で、マクラーレンの元F1チーム代表、アンドレアス・ザイドルをCEOに、ジェームズ・キーをテクニカル・ディレクターに迎えるなど、過去1年半に渡ってパドックで高く評価される人材を数多く採用してきた。
ソールドの起用についてザイドルは、「技術部門構造を発展させるための重要なステップ」と表現し、「彼は勝利するチームに何が必要かを知っており、豊富な経験をチームにもたらす。過去に様々な役割を担ってきたため、我々の技術運営の強みと弱みを分析し、必要な改善を行うのに最適な人材だ」と語った。
イタリアのレーシングカーコンストラクター、タトゥースで1996年にキャリアをスタートさせたソールドは、DCクック・レーシングを経てマクラーレンのF3000プロジェクトでレースエンジニアを務め、2000年にアロウズに移籍。F1に足を踏み入れた。
その後は、ジャガー、レッドブル・レーシング、スクーデリア・トロ・ロッソでレースエンジニアを歴任。2007年にレッドブルに戻ると空力部門の上級職を務め、2016年に車両パフォーマンス部門の責任者としてマクラーレンに移籍した。
2022年以降はインディカー・シリーズ、IMSAに参戦するレイホール・レターマン・ラニガン・レーシング(RLL)でテクニカル・ディレクターを務め、今回ザウバーと契約した。
ザウバーでのソールドの役割について、直属の上司となるキーは「新車のパフォーマンスの方向性と、シーズン中の開発に対する理解と優先事項を形成」する事だと説明した。
ソールドは現在のザウバーについて「アウディとの冒険が目前に迫っている歴史的な重要な時期」にあるとして、チームを「新たな高み」へと導く手助けをしていきたいと語った。