マクラーレンMCL35、2020年F1バルセロナテスト
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F1テスト最終日開始、遂に最速バトル解禁…マクラーレン・サインツがいきなり16秒台

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バルセロナテスト最終6日目のセッションは、これまでよりは幾らか暖かく気温10℃、路面温度14℃のドライコンディションで開始された。泣いても笑っても後8時間。チームにとってやり残しが許されない非常に慌ただしい一日が始まった。

バルセロナテスト6日目総合結果

昨日とは異なり、グリーンフラッグと共にコースには一気に7台ものマシンがなだれ込んだ。最終日は”パフォーマンス・デイ”だと語っていたマクラーレンはこの日、カルロス・サインツがMCL35をドライブ。開始早々にいきなりC3タイヤで1分16秒841を刻み、タイムシートの最上位につけた。

これは、フェラーリのセバスチャン・ベッテルがC5コンパウンドでマークした前日のトップタイムを上回るもので、今回のプレシーズンテストの中でメルセデスに次いで2番目に速い。まだ1時間半が経過したばかりだが、これにロマン・グロージャン(Haas)、セルジオ・ペレス(Racing Point)、ダニール・クビアト(AlfaTauri)が僅差で続き、早くもラップタイムバトルが始まっている。

メルセデスのルイス・ハミルトンとルノーのリカルドはこれを横目にロングランに集中。現在35周以上を走り込んでいる。ウィリアムズはパーツ評価に取り組んでいるようでガレージにいる時間も長く、まだ16周に留まっている。

アルファロメオはキミ・ライコネンを起用。最終シケインでスピンを喫するシーンがあった。レッドブル・ホンダは午前をアレックス・アルボンが担当。硬めのC2タイヤを履いて31周を走り込んでいる。

フェラーリはシャルル・ルクレールがテストを担当。こちらも黙々と走り込みを続け、34周を計上して8番手についている。競争力に対する懸念の声が上がるSF1000だが、マッティア・ビノットは昨夜、新型マシンの長所と短所について「昨年のクルマと比較すると、コーナリングでは確実に速くなっているが、その分ストレートで遅くなっていると思う。期待していたものを手にしたが、全体で最速かと問わればNoだ」と述べていた。

午前のテストセッションはこの後、現地13時、日本時間21時までカタロニア・サーキットで行われる。ランチブレイク前とセッション最終盤にはタイムシートが大きく動く事が予想される。搭載燃料量やエンジンモードなど、条件が異なるために一律には比較できないが、最速バトルの行方に高い注目が集まる。