F1オランダGPでの勝利を祝うレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー、マックス・フェルスタッペン、エイドリアン・ニューウェイ、2022年9月4日ザントフォールト・サーキットにて
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レッドブル「大きな決断だった」メルセデスに首位明け渡す攻めの戦略で4連勝、残り7戦で3桁リード

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9月4日(日)に行われたF1第15戦オランダGP決勝レースの行方を決定づけた終盤の戦略的判断についてレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は「大きな決断だった」と振り返った。

角田裕毅(アルファタウリ)を起因とするバーチャル・セーフティーカー(VSC)を経て、レースは終盤に再び動いた。バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)のマシンストップによりセーフティーカーが導入された事で、残り12周のスプリントを迎えた。

熱入れの悪いハードタイヤを履くフェルスタッペン。後ろに迫るはミディアムタイヤのメルセデス。チームはトラックポジションを明け渡す事を選んだ。ソフトに履き替えたフェルスタッペンは3番手に後退した。

ただ、ジョージ・ラッセル(メルセデス)も同じ様にピットイン。フェルスタッペンは2番手からのリスタートで一気に首位のルイス・ハミルトン(メルセデス)を抜き去り、2年連続となる母国ポール・トゥ・ウインを飾ると共に、7月のフランスGPから続く連勝記録を4に伸ばした。

2度に渡って難しい判断を強いられたレースを振り返り、クリスチャン・ホーナーは「非常に大きな期待とプレッシャーの入り混じるレースだった。戦略的にも難しかった。最初のバーチャルセーフティカーもそうだし、その後のセーフティカーもそうだ」と語った。

「残り12周でマックスをピットインさせ、2台のメルセデスの背後に回る決断を下すのは大変なことだった。大きな決断だった。だが正しい選択だった。彼らに対して優位なタイヤにしたかったんだ」

オランダGPで表彰台を見上げるクリスチャン・ホーナーとヘルムート・マルコCourtesy Of Red Bull Content Pool

オランダGPで表彰台を見上げるクリスチャン・ホーナーとヘルムート・マルコ

この日のピットウォールにはハンガリーGPでの劇的勝利をお膳立てしたプリンシパル・ストラテジー・エンジニア、ハンナ・シュミッツの姿があった。

恐らく英国の本拠地では、レース戦略責任者のウィル・コートニーを含む他のストラテジーチームのメンバー達が汗を流していた事だろう。

「ここで見えているものはチームの仕事のほんの10%に過ぎない。舞台裏あっての事なのだ」とクリスチャン・ホーナーは語る。

「チームは非常に高いレベルで運営されており、ミルトンキーンズのサポートや努力があるからこそ、このような勝利が可能なのだ」

「2人のドライバーはコースに到着した瞬間からゾーンに入っていたし、チームのパフォーマンスもファンタスティックだった」

オランダGPでオランダ国旗を掲げ優勝を喜ぶマックス・フェルスタッペンCourtesy Of Red Bull Content Pool

オランダGPでオランダ国旗を掲げ優勝を喜ぶマックス・フェルスタッペン

もう1台のRB18をドライブしたセルジオ・ペレスは終盤のセーフティーカー後のリスタートの際、自身よりも柔らかいソフトタイヤを履くカルロス・サインツ(フェラーリ)に追い抜きを許した。

ただ、アンセーフリリースによってサインツが5秒ペナルティを受けたため、最終5位に昇格した。オーバーテイクを許したタイヤ選択はペレスによるものだったようだ。

「チェコは残念ながらセーフティーカー後のリスタートでカルロス(サインツ)に抜かれてしまった」とクリスチャン・ホーナーは説明する。

「今にして思えば、ミディアムタイヤを望んだ彼の判断を覆すべきだったと思う。ただ彼は力強いレースをみせてくれた」

ザントフォールト・サーキットのターン1でルイス・ハミルトン(メルセデス)を交わして首位を奪還するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年9月4日F1オランダGP決勝Courtesy Of Red Bull Content Pool

ザントフォールト・サーキットのターン1でルイス・ハミルトン(メルセデス)を交わして首位を奪還するマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年9月4日F1オランダGP決勝

フェルスタッペンはファステストラップのボーナス1点を加えた満額26点を加算し、チャンピオンシップのライバル達に109点差をつけた。またチームとしてはフェラーリに対するリードを135点にまで拡大した。

ダブルタイトル確定は時間の問題に見える。だがクリスチャン・ホーナーは選手権争いを意識せず、目の前のレースに集中していきたいと語る。

「我々は絶好の状況にいる。このまま何事もなければ満足だ。一戦一戦を戦っていくつもりだ。あまり先のことは考えないようにしている」

「来週のモンツァを楽しみにしている。この調子でレースに挑みたい」


2022年F1第15戦オランダGPの決勝は、母国出身のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季10勝目を挙げた。2位はジョージ・ラッセル(メルセデス)。3位表彰台にはシャルル・ルクレール(フェラーリ)が滑り込んだ。

高速の殿堂、モンツァ・サーキットを舞台とする次戦イタリアGPは9月9日のフリー走行1で幕を開ける。

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