ルクレール最速発進、メルセデス復活の兆し?フェルスタッペン3番手も過熱懸念 / F1マイアミGP《FP1》結果とダイジェスト

マイアミ・インターナショナル・オートドロームのターン14・15を走行するスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール、2022年5月6日F1マイアミGP FP1Courtesy Of Ferrari S.p.A.

史上初開催を迎える2022年F1世界選手権第5戦マイアミGPが5月6日(金)にマイアミ・インターナショナル・オートドロームで開幕を迎え、日本時間27時30分から1回目のフリー走行が行われた。

できたてホヤホヤのマイアミ・インターナショナル・オートドロームでの一発目のセッションを制したのは選手権リーダーだった。フェラーリのシャルル・ルクレールが1分31秒098のトップタイムを記録した。

2番手にはメルセデスのジョージ・ラッセルが1000分の71秒差で、3番手にはレッドブルのマックス・フェルスタッペンが0.179秒差で続く結果となった。

フェルスタッペン駆る1号車は少しオーバーヒートに見舞われたようで、チームがピットインを命じる場面もあった。これに関連したものかどうかは不明だが、フェルスタッペンはセッション残り4分を前に一足先にクルマを降りた。

その他のレッドブル・パワートレインズ(ホンダ)勢はセルジオ・ペレスが4番手、ピエール・ガスリーが5番手と、揃って上位に名を連ねたが、角田裕毅は18番手と出遅れた。

Courtesy Of Red Bull Content Pool

スペシャルヘルメットを被るレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン、2022年5月6日F1マイアミGP FP1

ホームレースを迎えるハースはケビン・マグヌッセンが9番手と上々の出だしを見せた一方、ミック・シューマッハは19番手に留まった。

印象的なのはアレックス・アルボンで、ウィリアムズの僚友ニコラス・ラティフィが最下位20番手に沈む中、ハミルトンを上回る7番手タイムを記録した。

金曜の現地マイアミは晴天に恵まれ、セッションは気温33℃、路面温度48℃という非常に暑いドライコンディションでスタートした。今季一番。公式タイヤサプライヤーのピレリは中間レンジのC2からC4までのコンパウンドを持ち込んだ。

なおDRSゾーンが設けられたロングストレートの終端、ターン17のレーシングライン上の路面に損傷が確認されたため、前日から夜通しで修復作業が行われた。

ルクレールや角田裕毅がスピンを喫し、フェルスタッペンや軽く壁に触れるなど、高圧ジェット洗浄されたとは言えグリップは低く、誰もが舗装されたばかりの路面に苦労する中、残り25分を切ったところでバルテリ・ボッタスがターン7を過ぎた所でクラッシュ。週末最初の赤旗が出された。

アルファロメオC42はリア側を中心にダメージを負ったが、ボッタスに怪我はなかった。ギアボックスの損傷が懸念される。

セッションが再開されると、新品ソフトを履いてコースに出たばかりのカルロス・サインツ(フェラーリ)が右フロントタイヤにパンクを抱えてスピン。イエローフラッグが振られた。サインツは僚友から0.43秒遅れの6番手でセッションを終えた。

開幕4戦を終えて苦悶するメルセデスはラッセルだけでなく、ルイス・ハミルトンも8番手タイムを刻み、両者揃ってトップ10につけた。

予選・決勝とはコンディションが異なる事、そして新コースでの最初の走行という事で一部ドライバーがかなり慎重であったであろう事を踏まえると断定できるものではないが、今回新たに持ち込まれたアップグレードは少なからず機能しているようにみえる。

W13には新開発の前後ウイングとビームウイングが装着された。フラットな路面や暑い気温の影響もあってポーパシングの影響が少ない事もメルセデスを後押ししている可能性がある。

Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.

マイアミ・インターナショナル・オートドロームを周回するメルセデスのルイス・ハミルトン、2022年5月6日F1マイアミGP FP1

ただ、そうは言えども優勝争いはレッドブル対フェラーリの構図が予想される。チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「今のところ、判断するのは不可能だ」と述べ、フェラーリとレッドブルのどちらがこのコースに適しているかを語るのは時期尚早だと主張した。

「コースの特性的にはジェッダとアゼルバイジャンを掛け合わせたような感じだ。タイヤが重要で、気温は焼けるように暑い。魅力的なレースになりそうだ」

2022年F1第5戦マイアミグランプリ2回目のフリー走行は、日本時間5月6日(金)29時30分から1時間の日程で開催される。

2022年F1第5戦マイアミGPフリー走行1(FP1)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:31.098 25
2 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:31.169 +0.071 22
3 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:31.277 +0.179 14
4 11 セルジオ・ペレス レッドブル 1:31.301 +0.203 21
5 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ 1:31.498 +0.400 26
6 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:31.528 +0.430 24
7 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:31.854 +0.756 19
8 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:31.956 +0.858 22
9 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:32.559 +1.461 19
10 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:32.592 +1.494 20
11 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:32.615 +1.517 25
12 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:32.884 +1.786 30
13 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:33.020 +1.922 22
14 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:33.024 +1.926 23
15 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:33.417 +2.319 26
16 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:33.576 +2.478 22
17 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:33.773 +2.675 13
18 22 角田裕毅 アルファタウリ 1:34.043 +2.945 26
19 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:34.945 +3.847 19
20 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:35.637 +4.539 26

コンディション

天気晴れ
気温33℃
路面温度48℃

セッション概要

グランプリ名 F1マイアミGP
セッション種別 フリー走行1
セッション開始日時

サーキット

名称 マイアミ・インターナショナル・オートドローム
設立 2022年
全長 5412m
コーナー数 19
周回方向 時計回り

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