マイアミ・インターナショナル・オートドロームを走行するスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール、2022年5月6日F1マイアミGP
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フェラーリ最前列!フェルスタッペン、ミスでPP逃すも決勝に向け「チャンスあり」F1マイアミGP《予選》結果とダイジェスト

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2022 FIA-F1世界選手権5戦マイアミGPの公式予選が5月7日にマイアミ・インターナショナル・オートドロームで行われ、シャルル・ルクレールが1分28秒796を記録して今季3回目、通算12回目のポールポジションを獲得した。

2番手には0.19秒差でカルロス・サインツが続き、スクーデリア・フェラーリが1-2グリッドを手にした。サインツは初日プラクティスでクラッシュを喫してマシンを損傷。厳しい滑り出しからの見事な巻き返しとなった。

予選を終えた直後のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年5月7日F1マイアミGP予選Courtesy Of Red Bull Content Pool

予選を終えた直後のマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2022年5月7日F1マイアミGP予選

2列目はレッドブル勢が占拠した。マックス・フェルスタッペンは暫定ポールを手にしながらも、最終アタックでミスを喫して3番手に後退した。セルジオ・ペレスは最後に自己ベストを縮めて僚友に1000分の45秒差の4番手につけた。

油圧系統のトラブルによってFP2を丸々失っただけに、ポールを争える程の競争力があった事はフェルスタッペンにとって意外だったようだ。

予選を終えたフェルスタッペンは「全体的に言えば、予選にはかなり満足だよ。今日はまだ、コースを覚えようと頑張っていた位だから、これほどの競争力を発揮できてビックリしてる。無論、ポールを獲得したいのはやまやまだけど、これまでの経緯を踏まえれば良い仕事ができたと思う」と語った。

また決勝に向けては「僕らにはトップスピードもあるし、チャンスはあると思う」と述べ、打倒フェラーリに自信を示した。

レッドブルとフェラーリ以外で2台揃ってQ3進出を果たした唯一のチームはアルファタウリだ。ピエール・ガスリーは7番手、角田裕毅はランス・ストロール(アストンマーチン)を抑えて今季ベストの9番手を獲得した。両者の間にはランス・ストロール(マクラーレン)が割って入った。

ミッドフィールド最上位となる5番手はバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)。かつての僚友ルイス・ハミルトン(メルセデス)を6番手に従えた。FP2で最速を刻んだジョージ・ラッセルは「自信を持って」クルマをドライブできず、12番手でQ2敗退を喫した。

夕刻を迎えた現地は雲が垂れ込めるも晴れに恵まれ、決勝のスタートグリッドを決する争いは気温33.3℃、路面53.7℃、湿度38%、気圧1008.7hPaのドライコンディションでスタートした。

公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード(白色)にC2、ミディアム(黄色)にC3、ソフト(赤色)にC4コンパウンドを投入した。

パドックではアフリカ系アメリカ人のファーストレディ、ミシェル・オバマや映画監督のジョージ・ルーカス、俳優のマイケル・ダグラスなど、多くのセレブが予選の成り行きを見守った。

なおアルピーヌのエステバン・オコンはFP3のクラッシュによりモノコックを破損。交換作業が間に合わず、予選を欠場した。

予選Q1:角田裕毅、8番手通過

エントリーした全20台で争われる予選第一ラウンドのQ1は、路面の改善とトラフィックを見込んで、連続周回で計測を行うマシンが目立った。

1セット目の計測を終えてハミルトン、ガスリー、ウィリアムズの2台がノックアウト・ゾーンに沈んだ。ハミルトンは最後にラップをまとめ上げ5番手に浮上。ガスリーは14番手、角田裕毅は8番手でQ2突破を果たした。

ハースはミック・シューマッハが11番手で突破した一方、ケビン・マグヌッセンは16番手で敗退した。

終盤には最終セクションを前にトラフィックが発生。周冠宇(アルファロメオ)は最後のアタックに間に合わず、無線を通して不満を口にした。

Pos Driver Team Time Gap Laps
1 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:29.474 9
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:29.836 + 0.362 8
3 セルジオ・ペレス レッドブル 1:30.055 + 0.581 9
4 カルロス・サインツ フェラーリ 1:30.079 + 0.605 10
5 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:30.388 + 0.914 9
6 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:30.407 + 0.933 8
7 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:30.441 + 0.967 9
8 角田裕毅 アルファタウリ 1:30.485 + 1.011 9
9 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:30.490 + 1.016 8
10 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:30.583 + 1.109 8
11 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:30.645 + 1.171 11
12 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:30.677 + 1.203 9
13 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:30.761 + 1.287 9
14 ピエール・ガスリー アルファタウリ 1:30.779 + 1.305 10
15 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:30.845 + 1.371 6
16 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:30.975 + 1.501 11
17 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:31.020 + 1.546 9
18 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:31.266 + 1.792 10
19 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:31.325 + 1.851 10

予選Q2:ラッセルとアロンソが脱落

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、1セット目を終えて6番手ガスリーから10番手ノリスまでの5台が0.161秒以内にひしめいた。角田裕毅はターン16の壁にホイールを擦るシーンがありながらも暫定9番手につけた。

最終計測でストロールとボッタスが揃ってトップ10圏内に浮上。角田裕毅は自己ベストを更新して9番手、ガスリーは10番手ギリギリで通過を果たし、フェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は11番手、ラッセルは12番手でノックアウトを喫した。

8番手ストロールから13番手セバスチャン・ベッテルまでは0.218秒という僅差だった。

Pos Driver Team Time Gap Laps
1 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:29.130 18
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:29.202 + 0.072 11
3 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:29.634 + 0.504 16
4 セルジオ・ペレス レッドブル 1:29.673 + 0.543 15
5 カルロス・サインツ フェラーリ 1:29.729 + 0.599 19
6 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:29.751 + 0.621 14
7 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:29.797 + 0.667 15
8 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:29.996 + 0.866 15
9 角田裕毅 アルファタウリ 1:30.031 + 0.901 15
10 ピエール・ガスリー アルファタウリ 1:30.128 + 0.998 16
11 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:30.160 + 1.030 14
12 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:30.173 + 1.043 15
13 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:30.214 + 1.084 15
14 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:30.310 + 1.180 15
15 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:30.423 + 1.293 19

予選Q3:フェルスタッペンがミス

1セット目を終えてフェルスタッペンが暫定ポールにつき、ルクレールとサインツがこれに続いた。3台のマージンは僅か100分の8秒。4番手にはペレスがコンマ5秒遅れで続き、角田裕毅は暫定8番手と、ガスリーにコンマ4秒差をつけた。

フェルスタッペンは最終アタックの開始早々にラインを外れて計測を断念。フェラーリ勢がタイムを更新してルクレールがポール、サインツが2番グリッドを獲得した。

2022年 F1マイアミグランプリ決勝レースは、日本時間5月8日(日)28時30分にスタート。1周5,412mのマイアミ・インターナショナル・オートドロームを57周する事でチャンピオンシップを争う。

2022年F1第5戦マイアミGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:29.474 1:29.130 1:28.796 25
2 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:30.079 1:29.729 1:28.986 26
3 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル 1:29.836 1:29.202 1:28.991 18
4 11 セルジオ・ペレス レッドブル 1:30.055 1:29.673 1:29.036 21
5 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:30.845 1:29.751 1:29.475 20
6 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:30.388 1:29.797 1:29.625 21
7 10 ピエール・ガスリー アルファタウリ 1:30.779 1:30.128 1:29.690 22
8 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:30.761 1:29.634 1:29.750 22
9 22 角田裕毅 アルファタウリ 1:30.485 1:30.031 1:29.932 21
10 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:30.441 1:29.996 1:30.676 21
11 14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 1:30.407 1:30.160 14
12 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:30.490 1:30.173 15
13 5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 1:30.677 1:30.214 15
14 3 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 1:30.583 1:30.310 15
15 47 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 1:30.645 1:30.423 19
16 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:30.975 11
17 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:31.020 9
18 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:31.266 10
19 6 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 1:31.325 10

コンディション

天気曇り
気温33.3℃
路面温度53.7℃

セッション概要

グランプリ名 F1マイアミGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 マイアミ・インターナショナル・オートドローム
設立 2022年
全長 5412m
コーナー数 19
周回方向 時計回り

F1マイアミGP特集