ハジャー、角田に惜敗「ちょっと凹んでる」気負いすぎた最終周での逆転劇

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2025年F1第6戦マイアミGPで、角田裕毅(レッドブル)に0.167秒届かず、僅かの差で10位入賞を逃したアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)は、「ちょっと凹んでる」と気落ちした様子を見せた。

レース終盤に向けて、角田はピットレーンの制限速度を超過し、レース後に5秒のタイム加算ペナルティを受けることとなった。当時11番手を走行していたハジャーは、ステアリング上に表示されるタイムギャップを頼りに、角田との差を5秒以内に収めようと全力でプッシュし続けた。

一方の角田も、かつてのチームメイトにポイントを譲る気はなく、同じくペースを上げて応戦。両者による一進一退の“見えないバトル”が繰り広げられた。

ハジャーは残りちょうど1周の時点で4.906秒差にまで詰めたものの、気負いすぎた結果としてミスが重なり、ファイナルラップで逆転を許し、角田から5.167秒遅れでフィニッシュ。惜しくも10位には届かなかった。

スタート直後にポジションを争うルイス・ハミルトン(フェラーリ)とアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)、2025年5月4日(日) F1マイアミGP決勝(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)Courtesy Of Red Bull Content Pool

スタート直後にポジションを争うルイス・ハミルトン(フェラーリ)とアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)、2025年5月4日(日) F1マイアミGP決勝(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)

「ステアリングのデルタ表示で差は把握していたし、全力でプッシュしたんだけど、…足りなかった」とハジャーは振り返る。

「最終ラップでは、ギャップを詰めたいという気持ちが強すぎて、、あちこちでミスをしちゃったから本当に悔しい。…ちょっと凹んでる」

レーシング・ブルズ、競争力低下の中で善戦

かつて角田が所属していた時期に比べ、最近のレーシング・ブルズはやや競争力を落としているように見える。ハジャーは、ポイント争いが激化している要因として、ウィリアムズの急成長を挙げた。

「主にはウィリアムズが大きく前進したってことだと思う。僕らは良い仕事をしているつもりだけど、ここ3戦くらい、彼らは本当にいいパフォーマンスを見せている」

「まあ、サーキットとの相性もあると思うし、これから始まるヨーロッパラウンドで、また調子を取り戻せることを願ってる。とにかく、これからも頑張るよ」

イモラ・サーキットでの次戦エミリア・ロマーニャGPは、レーシング・ブルズにとってのホームレースとなる。過去3戦で獲得したのは1ポイントのみ。巻き返しに向けた狼煙を上げられるかどうか、注目される。

「ポイントが取れなかったとはいえ、我々のマシンとドライバーは今週末も速さを証明してみせた。今後も学び、限界までプッシュしていく。2週間後のホームレースが楽しみだ」とチーム代表のローラン・メキーズは意気込みを語った。

チームメイトのリアム・ローソンと水鉄砲での早打ち対決を楽しむアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)、2025年5月1日(木) F1マイアミGPプレビュー(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)Courtesy Of Red Bull Content Pool

チームメイトのリアム・ローソンと水鉄砲での早打ち対決を楽しむアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)、2025年5月1日(木) F1マイアミGPプレビュー(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)


2025年F1第6戦マイアミGPでは、4番グリッドからスタートしたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が3連勝を飾った。2位はランド・ノリス(マクラーレン)。3位表彰台はジョージ・ラッセル(メルセデス)という結果となった。

イモラ・サーキットを舞台とする次戦エミリア・ロマーニャGPは、5月16日のフリー走行1で幕を開ける。

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