敗因に雨を疑うセルジオ・ペレス、ポールから逆転敗北
ポールポジションからスタートしながらも、9番グリッドの僚友マックス・フェルスタッペンに逆転を許したセルジオ・ペレスはその敗因について、前日の夜に降り続いた雨が一役買った可能性を疑っている。
勝てばチームメイトを逆転して選手権リーダーというF1マイアミGPの決勝レースでペレスは、フェルスタッペンとは逆にミディアムからハードに繋ぐ1ストップ戦略を取り、残り10周の最終スティントでオーバーテイクを許し、2位でフィニッシュした。
キャリア通算30回という節目の表彰台に上がったペレスは、第1スティントで履いたミディアムタイヤが「かなり脆い」事に気づき、「15周かそこいらを保たせるために、かなり気を使ってタイヤを守らなければならなかった」と振り返った。
「このタイヤに頼って走るのは本当に大変だった。基本的に右の前後両方がかなりキツくてね。その一方でマックスがハードタイヤで迫ってきたから、その時点で厳しいレースになる事は覚悟していた」
高い一貫性が期待されていたC3コンパウンドは何故、日曜のマイアミ・インターナショナル・オートドロームの路面に合わなかったのだろうか?
実際のところは分からないとしながらもペレスは、前日の夜に降り続いた雨による影響に言及した。路面に載ったラバーは全て洗い流され、レースはトラックが”グリーン”の状態でスタートした。
「昨夜の雨がハードよりミディアムに影響を与えたのかどうかは分からないけど、兎に角、かなり脆いように感じたし、容易にダメージを受けるような印象を受けた」
レッドブル陣営はそもそも、ハードをスタートタイヤに選ぶのは「ギャンブル」だと考えていたため、ポールシッターのペレスにこれを履かせる計画を立てる事はもちろん、話し合うことさえしなかった。
とは言え、仮にペレスがハードを履いてグリッドに着いたとしても、フェルスタッペンを抑え切る事ができたかどうかは疑わしい。
ペレスは「もしマックスと同じ戦略を採ったとして、それでレースがどれだけ違ったものになったのかは分からないけど、今日の彼は明らかに最も速かった」と語る。
「僕らはコース上でバトルを繰り広げた。限界まで攻めた争いだったけど、本当にクリーンだった。だから2台揃って上位でフィニッシュできたわけで、それによってまた、チームとして素晴らしい結果を残す事ができたんだ」
「今日のマックスが勝利に値するのは間違いない。なぜなら彼こそが最強のクルマだったわけだからね」
5月7日(日)にマイアミ・インターナショナル・オートドロームで行われた2023年F1第5戦マイアミGP決勝レースでは、9番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が通算38勝目を上げた。
イモラ・サーキットを舞台とする次戦エミリア・ロマーニャGPは5月19日のフリー走行1で幕を開ける。