レッドブル、圧勝街道邁進「他の連中は何処にいるんだ?」とホーナー…今季4回目の1-2
今季4回目の1-2フィニッシュを飾ったF1第5戦マイアミGPを経てレッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表は「他の連中は何処にいるんだ?」と述べ、ライバルとの圧倒的な差に困惑した様子を見せた。
選手権首位のマックス・フェルスタッペンは自身のミスにより予選9番手に留まったものの、決勝ではポールシッターでタイトル争いのライバルでもある僚友セルジオ・ペレスを抜き去り今季3勝目を飾った。
空力の鬼才、エイドリアン・ニューウェイが監督したRB19の支配的なパフォーマンスはマイアミでも変わらず、2人のレッドブルドライバーが3位のフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)に対してつけたギャップは26秒以上に及んだ。
5戦5勝に加えてバクーでのスプリントでも勝ち、圧勝街道を邁進するチャンピオンシップ争いの現状についてホーナーは「こんなスタートは初めてだ。他の連中は何処にいるんだって感じだね」と語った。
「我々が冬の間に遂げたと考えていたステップは普通のものだったのにね。フェラーリやメルセデスはどこに行ったのだろうか?」
現時点では順風満帆とは言え、昨年のチャンピオンシップを制したレッドブルはスライドスケール空力テスト規制(ATR)によって風洞実験が大きく制限されているだけでなく、予算上限違反に伴い更に10%の削減処分を受けており、開発競争において不利な立場にある。
フェラーリとメルセデスはこれから始まる次のヨーロッパラウンドで大規模なアップグレードを用意しているはずだとしてホーナーは「今の段階ではライバルとの間にできる限り多くの新鮮な空気を取り込む事が重要だ」と述べ、この状況が長く続くことはないとの見方を示し、早ければ次戦エミリア・ロマーニャGPで変化が見られると予想した。
「次のレースでわかると思う」とホーナーは語る。
「(彼らには)大掛かりなアップグレードが控えている。我々としては何をテストし、どのようにクルマを開発するか、超選択的である必要がある」
「ありがたいことに、我々のクルマは素晴らしいスタートを切った。大きな問題を解決する必要はなく、その分、漸進的なゲインに集中することができているが、それでもシーズン後半に向けて収束していくだろうと考えている」
5月7日(日)にマイアミ・インターナショナル・オートドロームで行われた2023年F1第5戦マイアミGP決勝レースでは、9番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が通算38勝目を上げた。
イモラ・サーキットを舞台とする次戦エミリア・ロマーニャGPは5月19日のフリー走行1で幕を開ける。