マクラーレンMCL35、バルセロナテストにて
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マクラーレンF1、新型コロナ陽性反応のスタッフ 順調に回復中…RDステラが面倒見役に志願

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マクラーレンの発表によると、F1オーストラリアGPの週末に新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への感染が確認されたチームスタッフは順潮に回復に向かっているとの事で、現在症状はないという。

マクラーレンが参戦取り止めを決定し、その12時間後にメルボルンでのイベント全体の中止が決定された後、チームは14名が陽性反応者と濃厚接触していたと明かした。F1サーカスは既に現地を後にしているが、14名は所定の手続きに従って現在も現地ホテルで自己隔離状態にある。

オーストラリアに残されるスタッフをサポートするために、チーム代表のアンドレアス・ザイドルはヨーロッパへのフライトを数日遅らせたが、現在は帰国している。ザク・ブラウンCEOは、レースディレクターのアンドレア・ステラを含むメンバー数人が14日間に渡る検疫の面倒見役に志願した事を明かした。

F1のデジタルプレゼンテーターを務めるウィル・バクストンが伝えたところによると、チームは隔離中のスタッフのために時間つぶしのためのゲーム機器とソフトを差し入れたという。

新型肺炎は世界的大流行のフェーズへと突入しており、アルバート・パーク・サーキットでの予定通りのレース開催については当初より懸念されていた。無論マクラーレンもオーストラリア入りする前に様々な状況を想定したシナリオを検討していた。

ブラウンは「ガレージ内で陽性反応が出た場合の選択肢は一つだけだった。これについてはアンドレアス(ザイドル/チーム代表)と事前に合意していた」と述べ、陽性反応が確認された時点で棄権は確定事項であったと説明した。

チームは合計15名ものスタッフを欠いた状態で帰国ための荷造りを強いられたが、ザイドル代表はライバルチームが手を差し伸べてくれたと明かし、パドックの仲間への感謝の気持ちを表明した。

レギュラードライバー2名は自宅へと戻り、カルロス・サインツはTVゲームでサッカーを楽しみ、ランド・ノリスはF1オーストラリアGPの代わりとしてオンライン上で開催された「not the AUS GP」に参戦した。

今後の見通しについてブラウンは「F1やFIA、そして他のチームとの対話に焦点を当てながら、今後数ヶ月間に渡ってチームを運営していく。まだ初期の段階であるため状況は刻々と変化しているが、柔軟に対応していくつもりだ」と語った。

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