フェラーリ時代のアロンソ、2011年イギリスGPにて
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躍進フェラーリのエンジン責任者ロレンソ・サッシ、王者メルセデスに移籍か?

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F1ファンにとって喜び難いニュースが舞い込んだ。2017年のフェラーリパワーユニットの礎を築いた前チーフエンジニアのロレンソ・サッシが、2018年のメルセデスAMGチームに加入する見通しとなった。複数のイタリア・スペイン系メディアが伝えた。

今年夏前にチームを離れたと噂されたサッシ、チームからの正式な発表がなかったため、フィアットグループ内、特にアルファロメオに異動したのではとも囁かれたが、フェラーリ会長セルジオ・マルキオンネが直々に解雇したようだ。フェラーリが躍進を見せていた時期での突然の離脱だけに、一部で大きな話題となった。

今年のフォーミュラ1世界選手権が見るに耐えるシーズンとなったのは、フェラーリvsメルセデスの戦いがあったからこそ。エンジン部門を統括するサッシの離脱によってフェラーリPU開発ペースの低下が懸念される。その一方でメルセデスにとっては、その地位を盤石なものにするチャンスとなる。F1でのパフォーマンスに人材が与えるウェイトはかなり大きい。

フェラーリからの著名な人材流出としては、2012年のアルド・コスタと2016年のジェイムズ・アリソンの名が挙げられる。コスタはミハエル・シューマッハ黄金期を支えたデザイナーの一人であり、2007年に手がけたF2007はキミ・ライコネンにワールドチャンピオンを授けた。12年にメルセデスに移籍して以降は周知の通り。4年連続コンストラクター兼ドライバータイトルの立役者の一人となった。

アリソンは1990年代のフェラーリ、2000年代のルノーでのタイトル獲得に大きな貢献を果たしたレーシングカー・デザイナー。2013年にフェラーリに再加入した後16年シーズン途中で離脱、翌17年2月にメルセデスのテクニカルディレクターに就任している。