ビノット更迭、”断定”報道を経てフェラーリ火消し…バスールとの最初の接触は昨夏か
アルファロメオ(ザウバー)のF1チーム代表兼CEOのフレデリック・バスールがマッティア・ビノット代表の後任としてマラネッロ入りするとの報道に対し、フェラーリは「根拠がない」と否定する動きを見せた。イタリア国内ではもはや、憶測ではなく確定事項として語られている。
予選でのタイヤ戦略ミスと決勝でのチームオーダー要求騒動を経て、マラネッロの内情に詳しいイタリア人ジャーナリストのレオ・トゥリーニが14日(月)、ビノットの地位が危ぶまれていると伝えた事を皮切りに、報道は一気に加速した。
トゥリーニはバスールと並びフェラーリのGT部門を率いるアントネッロ・コレッタを後任候補として挙げ、更迭に向けた動きの背景として、今季タイトル争いの脱落要因となった信頼性不足と戦略的判断ミス、そして「ルクレールとの良好ではない関係」を指摘した。
トゥリーニが伝えたのは噂であり憶測としてであったが、「ガゼッタ・デロ・スポルト」はその後、更に一歩踏み込み、ビノットがオフシーズン中にバスールに取って代わられると断じた。またテレビ「イタリア 1」でも確定した事実として取り上げられたようだ。
ガゼッタによるとマラネッロの経営陣は昨年夏の時点で既にバスールにアプローチしていたものの、アルファロメオ/ステランティス・グループの経営陣との強固な関係を背景に実現しなかったという。
バスールの母国フランスでも同様の内容が報じられている。「オートヘブド」は、フェラーリのジョン・エルカーン会長が「我慢の限界に達しているようだ」として、バスールを後継候補に挙げた。
こうした報道を受けフェラーリは、ビノット続投を明言する事はなかったものの、「スクーデリア・フェラーリのチーム代表であるマッティア・ビノットの地位に関する一部メディアの憶測について、フェラーリはこれらの噂が全く根拠のないものだと宣言する」との声明を発表した。