フェラーリとマクラーレンがメルセデスに先行しているのは「間違いない」とラッセル
2月24日のF1バルセロナテスト2日目午後にメルセデスW13のステアリングを握ったジョージ・ラッセルは、C3タイヤを履いて1分20秒537の自己ベストをマーク。今回のテストにおけるチームベストを刻んで総合4番手につけた。
ただ、午前を担当したルイス・ハミルトンは様々なトラブルに見舞われた事もあり、早々と走行を切り上げ、早めに昼食をとる事となった。結局40周を重ねたものの、ラップタイムとしてはこの日最下位の16番手という結果だった。
エンジニアリング・ディレクターを務めるアンドリュー・ショブリンによるとハミルトンは、データロギングの問題によってスタートが遅れた挙げ句、セットアップを含めて全体的にマシンバランスに悩まされ、更にはセンサートラブルでパフォーマンスを追求する機会がなかったと言う。
ラッセルはそういった事情を踏まえつつも、これまでの2日間に渡るテストを通してフェラーリとマクラーレンが自分たちを上回るパフォーマンスを発揮していると警戒心を覗かせた。
セッションを終えたラッセルは「幾つかのチームはかなり速そうだ。特に赤いチームとオレンジ色のチームはかなり、かなりコンペティティブだ」と語った。
フェラーリのシャルル・ルクレールはこの日の総合ベストタイムを記録。マクラーレン勢は初日にランド・ノリスが最速を刻み、チームメイトのダニエル・リカルドは2日目午前に暫定トップタイムを記録してセッションを終えた。
フェラーリやマクラーレンと比べてメルセデスはどうかと尋ねられたラッセルは「僕らが前でない事は確かだね。それは間違いない」と答えた。
「彼らは上手くコントロールしているように見えるし、燃料が軽かろうが重かろうが速いし、タイヤマネジメントを含めてあらゆる面で強そうに見える」
「僕らは各々が違うプログラムに取り組んでいるけど、あらゆる種類のランを総合すると、現時点で僕らが彼らの後ろにいることは間違いない」
「ここバルセロナの冬季テストでチャンピオンシップが決まるわけじゃないけど、興味深い2日間になったのは確かだ」
W13は誰もが理解し切れていない新しいテクニカル・レギュレーションに基づいて開発されたニューマシンだ。グランドエフェクトが再導入された事で、多かれ少なかれ各チームはポーポイズ現象に頭を悩ませている。
ラッセルは「ストレート走行時やクルマがボトミングする際に、幾つかのマシンがかなりの問題を抱えているのが分かると思う」と指摘した。
「要は1ラップを通して最速を目指す上で妥協が必要なわけだけど、これ(ポーポイズ現象)はどのチームにとっても過去に経験がない事なんじゃないかな」
「でも、幾つか面白いものが見えてきた。まあテストというのはそのためにあるわけだけどね」