
ハミルトン、移籍後初勝利!角田は堅守の6位で今季初ポイント / F1中国GP 2025《スプリント》結果と詳報
2025年F1第2戦中国GPのスプリントレースが3月22日(土)に上海インターナショナル・サーキットで行われ、ルイス・ハミルトンがフェラーリ移籍後初のスプリント勝利を挙げた。角田裕毅(レーシング・ブルズ)は2つ順位を上げて6位入賞を果たした。
ハミルトン、ポール・トゥ・ウィンで貫禄の快走
ポールポジションからスタートしたハミルトンは、開始直後にマックス・フェルスタッペン(レッドブル)の前方を塞いでリードを維持。終盤に向けてはレースを完全に掌握し、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)に6.889秒差をつけトップチェッカーを受けた。
最前列2番グリッドからスタートしたフェルスタッペンは、「フロント2本ともが死んでる」とタイヤの限界を訴え、残り4周を目前にしたバックストレートでピアストリにオーバーテイクを許し、3位でフィニッシュした。抵抗すらしなかった。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
パルクフェルメで互いを称え合うスプリント優勝のルイス・ハミルトン(フェラーリ)と3位のマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年3月22日(土) F1中国GPスプリント(上海インターナショナル・サーキット)
角田、アントネッリの猛追を振り切り3ポイント獲得
8番手からスタートした角田は、1周目のターン6でミスを犯してポジションを落としたランド・ノリス(マクラーレン)を交わし、さらにアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)を早々にパス。オープニングラップ終了時点で6位に浮上した。
その後、レース終了まで終始、アントネッリにDRS圏内を許すも、冷静な走りでポジションを守り抜き、3ポイントを持ち帰った。
ミディアム一択のスプリント、ノリスとマクラーレンに誤算
レースに出走した全車が中古のミディアムタイヤをスタートに選択。デグラデーションの影響で、5周を超える頃からタイムは軒並み低下した。
そんな中、レース中盤に向けては意外な声がマクラーレンの無線に飛び交った。MCL39はタイヤの持ちに定評があるが、ノリスは8周目に無線で「もうタイヤが終わった」と報告した。
その後、ノリスは終盤まで苦戦を強いられたが、残り2周、ターン14のヘアピンでランス・ストロール(アストンマーチン)を攻略して8位でフィニッシュし、ポイント圏内最後の一枠に滑り込んだ。
サインツ唯一のピットイン、ガスリーとローソンも健闘
スプリントにタイヤ交換義務はないが、カルロス・サインツ(ウィリアムズ)は12周目にピットインを敢行し、再びミディアムを装着。テストを兼ねた動きと見られるが、17位で終えた。
アイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)は序盤、ガブリエル・ボルトレート(ザウバー)に追い抜きを許して16番手に後退するも、その後、ポジションを取り返し、2ポジションアップの13位でフィニッシュした。
最大のポジションアップを果たしたのは、17番グリッドのピエール・ガスリー(アルピーヌ)と、最後列19番手スタートのリアム・ローソン(レッドブル)。両者とも5つ順位を上げ、それぞれ12位、14位でレースを終えた。
接触とミスが明暗分けた終盤戦
ローソンはボルトレートを追い抜く際に軽く接触し、フロントウイングのエンドプレートが脱落する場面があったが、大きなダメージには至らなかった。
一方、アルピーヌのジャック・ドゥーハンは最終ラップ、ターン14での仕掛けが裏目に出て、左フロントを当ててボルトレートをスピンさせた。自身も2つポジションを落とし、最下位でのフィニッシュとなった。
スチュワードはレース後、両者を召喚し、ドゥーハンに10秒ペナルティとペナルティポイント2点を科す決定を下した。
ザウバーは、スプリント予選19番手に終わったニコ・ヒュルケンベルグのサスペンションのセットアップを変更。これに伴いヒュルケンベルグはピットレーンからの巻き返しに臨んだが、最終ラップの接触事故に巻き込まれ、ボルトレートに続く19位に終わった。
全3ラウンド、計1時間が予定されるF1中国GPの公式予選は、日本時間3月22日(土)16時から上海インターナショナル・サーキットにて行われる。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。
2025年F1第2戦 中国GP スプリントリザルト
Pos | No | Driver | Team | Laps | Time | PTS |
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1 | 44 | ハミルトン | フェラーリ | 19 | 30:39.965 | 8 |
2 | 81 | ピアストリ | マクラーレン | 19 | +6.889s | 7 |
3 | 1 | フェルスタッペン | レッドブル | 19 | +9.804s | 6 |
4 | 63 | ラッセル | メルセデス | 19 | +11.592s | 5 |
5 | 16 | ルクレール | フェラーリ | 19 | +12.190s | 4 |
6 | 22 | 角田裕毅 | レーシングブルズ | 19 | +22.288s | 3 |
7 | 12 | キミ・アントネッリ | メルセデス | 19 | +23.038s | 2 |
8 | 4 | ノリス | マクラーレン | 19 | +23.471s | 1 |
9 | 18 | ストロール | アストンマーチン | 19 | +24.916s | 0 |
10 | 14 | アロンソ | アストンマーチン | 19 | +38.218s | 0 |
11 | 23 | アルボン | ウィリアムズ | 19 | +39.292s | 0 |
12 | 10 | ガスリー | アルピーヌ | 19 | +39.649s | 0 |
13 | 6 | ハジャー | レーシングブルズ | 19 | +42.400s | 0 |
14 | 30 | ローソン | レッドブル | 19 | +44.904s | 0 |
15 | 87 | ベアマン | ハース | 19 | +45.649s | 0 |
16 | 31 | オコン | ハース | 19 | +46.182s | 0 |
17 | 55 | サインツ | ウィリアムズ | 19 | +51.376s | 0 |
18 | 5 | ボルトレート | ザウバー | 19 | +53.940s | 0 |
19 | 27 | ヒュルケンベルグ | ザウバー | 19 | +56.682s | 0 |
20 | 7 | ドゥーハン | アルピーヌ | 19 | +60.212s | 0 |
コンディション
天気 | 晴れ |
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気温 | 24℃ |
路面温度 | 37℃ |
周回数 | 19 |
セッション概要
グランプリ名 | F1中国GP |
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セッション種別 | スプリント |
セッション開始日時 |
サーキット
名称 | 上海インターナショナル・サーキット |
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設立 | 2004年 |
全長 | 5451m |
コーナー数 | 16 |
周回方向 | 時計回り |