1000戦目のロゴが張られたバルテリ・ボッタスのメルセデスW10、F1中国GP
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メルセデスが最前列を占拠、レッドブル・ホンダは惜しくも2列目逃す / F1中国GP《予選》結果とダイジェスト

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2019年F1世界選手権 第3戦中国GPの公式予選が4月13日に上海インターナショナル・サーキットで行われ、メルセデスAMGのバルテリ・ボッタスが1分31秒547を記録してポールポジションを獲得した。

2番手は、上海5勝を誇るルイス・ハミルトン。1000分の23秒という僅差でチームメイトにポールの座を許したが、チームとしてはフロントローを確保。3番手のセバスチャン・ベッテル、4番手のシャルル・ルクレールをセカンドローへと追いやり、フェラーリを押さえつけた。

2019年F1中国GPの予選に臨むレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン
© Getty Images / Red Bull Content Pool

レッドブル・ホンダはマックス・フェルスタッペンが5番手。ピエール・ガスリーもまた、今季初のQ3進出を果たし6番手を獲得した。潜在的にはフェラーリの間に割って入る可能性も感じさせたが、”予期せぬアクシデント”のために、Q3のラストランをアタック出来なかった。

トロロッソ・ホンダ勢は、FP3のクラッシュによってアレックス・アルボンが欠場。ダニール・クビアトは1000分の22秒という僅差でQ3進出を逃し11番手に終わったが、上海のコース特性を考慮すれば、下手にQ3に進むよりは決勝でのタイヤ選択の自由がある11番手の方が有利。ポイント獲得に向けて最善のポジションを掴んだ。

午前のFP3に引き続き、上海上空には日が差し、決勝のスタートグリッドを決する争いは気温20℃、路面35℃のドライコンディションでスタートした。公式タイヤサプライヤーのピレリはハードとしてC2、ミディアムとしてC3、ソフトとしてC4コンパウンドを投入。Q3進出者に追加提供されるコンパウンドは最も柔らかいソフトが指定された。

予選Q1:ルクレールに不運

予選欠場を強いられたアレックス・アルボンを除く全19台が争った予選第一ラウンドのQ1。先陣を切ったのはウィリアムズ。ロバート・クビサは酷いオーバーステアを訴え、18番手でノックアウトを喫した。

シャルル・ルクレールは1回目のランで大渋滞に巻き込まれ11番手。「冗談みたいだ」と皮肉り、やむを得ず新品タイヤを下ろして2度目のアタックに。2番手タイムで通過するも、余計なハンデを抱える事となった。

レーシングポイントのランス・ストロールは7戦連続でのQ1敗退。やや攻め過ぎるドライビングが今回も仇となった。アルファロメオのアントニオ・ジョビナッツィは、FP1に続いて再びエンジントラブル。ノータイムに終わった。

ノックアウト

  • ストロール
  • ラッセル
  • クビサ
  • ジョビナッツィ
  • アルボン

予選Q2:分かれたタイヤ戦略

5台が脱落し残る15台のマシンが挑んだQ2では、メルセデスとフェラーリの2台に加えて、レッドブル・ホンダのフェルスタッペンが決勝レースを見据えてミディアムを選択。ガスリーはソフトでQ2突破を果たした。

クビアトは1000分の22秒という僅差でルノーのダニエル・リカルドに破れ11番手。「ストレートでパワーを失った」とぼやいたアルファロメオのキミ・ライコネンは0.2秒差でQ3進出を逃す13番手。レーシングポイントのセルジオ・ペレスは12番手と健闘をみせた。

過去2戦に渡って競争力を発揮していたマクラーレン勢は奮わず。カルロス・サインツが14番手、ランドノリスが15番手でノックアウトを喫した。

ノックアウト

  • クビアト
  • ペレス
  • ライコネン
  • サインツ
  • ノリス

予選Q3:

トップ10グリッドを決する予選最終ラウンドのQ3では、1回目のアタックを終えてボッタスが1000分の7秒差でハミルトンを上回りトップ。シルバーアローの二人に続いてベッテル、フェルスタッペン、ルクレール、ガスリーの順に並んだ。

2回目のランの先陣を切ったのはハミルトン。セクター1で全体ベストを刻むも、最終的には自己ベストを更新できず2番手。ボッタスは更に1000分の16秒を上乗せしてポールを獲得した。

フェラーリの2台は揃ってベストを塗り替えたがシルバーアローには届かず。レッドブル・ホンダ勢は準備ラップの際、バックストレート後のヘアピンでベッテルに追い抜かれアタックラップが台無しに。2台ともがチェッカー前にスタートラインを通過できず、フェルスタッペンが5番手、ガスリーが6番手という結果となった。

この件についてフェルスタッペンは「予選でやって良い事じゃない」と語り、アタックラップの直前にオーバーテイクしたベッテルの行為を非難した。

ハース勢もこの影響を受けてしまい、ロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセンはタイム計測できず、ノータイムでQ3を終えた。R.S.19に苦労していたリカルドは、ニコ・ヒュルケンベルグを1000分の4秒上回り、ミッドフィールド最上位となる7番手を記録した。

シーズン3戦目、F1中国グランプリ決勝レースは、日本時間4月14日(日)15時10分からスタート。1周5451mのコースを56周する事でチャンピオンシップを争う。

2019年F1第3戦中国GP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 77 バルテリ・ボッタス メルセデス 1:32.658 1:31.728 1:31.547 15
2 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:33.115 1:31.637 1:31.570 15
3 5 セバスチャン・ベッテル フェラーリ 1:33.557 1:32.232 1:31.848 16
4 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:32.712 1:32.324 1:31.865 16
5 33 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 1:33.274 1:32.369 1:32.089 14
6 10 ピエール・ガスリー レッドブル・ホンダ 1:33.863 1:32.948 1:32.930 14
7 3 ダニエル・リカルド ルノー 1:33.709 1:33.214 1:32.958 18
8 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ルノー 1:33.644 1:32.968 1:32.962 15
9 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:34.036 1:33.150 16
10 8 ロマン・グロージャン ハース・フェラーリ 1:33.752 1:33.156 15
11 26 ダニール・クビアト トロロッソ・ホンダ 1:33.783 1:33.236 12
12 11 セルジオ・ペレス レーシングポイント・BWT-メルセデス 1:34.026 1:33.299 12
13 7 キミ・ライコネン アルファロメオ・フェラーリ 1:34.125 1:33.419 12
14 55 カルロス・サインツ マクラーレン・ルノー 1:33.686 1:33.523 12
15 4 ランド・ノリス マクラーレン・ルノー 1:34.148 1:33.967 12
16 18 ランス・ストロール レーシングポイント・BWT-メルセデス 1:34.292 6
17 63 ジョージ・ラッセル ウィリアムズ・メルセデス 1:35.253 9
18 88 ロバート・クビサ ウィリアムズ・メルセデス 1:35.281 9
RT 99 アントニオ・ジョヴィナッツィ アルファロメオ・フェラーリ 2

コンディション

天気晴れ
気温20℃
路面温度35℃

セッション概要

グランプリ名 F1中国GP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 上海インターナショナル・サーキット
設立 2004年
全長 5451m
コーナー数 16
周回方向 時計回り

F1中国GP特集