角田裕毅、悔やまれる断念「酷いミスだった」決勝への強い覚悟

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更なる上位進出のチャンスを逃した最終ラップでの出来事について角田裕毅(レーシング・ブルズ)は、「酷いミス」だったと振り返りつつも、上海インターナショナル・サーキットでのVCARB 02は「かなり速い」として、決勝では僚友アイザック・ハジャーとともにダブル入賞を目指すと誓った。

2025年F1第2戦中国グランプリの公式予選ではレーシング・ブルズの2台が躍動した。Q2では、ハジャーが4番手、角田が5番手と揃って上位タイムを記録し、3列目以上の好グリッドへの期待が高まった。

だが、Q3では両者ともやや苦戦。ハジャーは最終的に7番手、角田は9番手にとどまった。

角田は最終アタックラップの前半で自己ベストを更新するも、バックストレート前のコーナーでコース外に飛び出すミスを犯し、そのままピットに戻ってラップを中断。タイム更新のチャンスを逃す形となった。

酷いミス─9番手に悔しさもVCARB 02の速さに手応え

予選後、角田は「全体的には、2台揃って争いに絡むことができ、かなりの速さを発揮することができました。チームメイトはいい仕事をしたと思います」と振り返った。

最終ラップの中断については、「僕の方は少しばかりミスを、いや、酷いミスをしてしまい、最終ラップを走り終えることができませんでした。ただ、それでも9番手なので、よしとします」と語り、「チームには申し訳ない気持ちです」と謝罪の意を表した。

当然目指すはダブル入賞─決勝への意気込み

Q3では、ターン16のトラックリミット違反により1回目のラップを抹消されたメルセデスのアンドレア・キミ・アントネッリが、最終ラップで8番手に食い込み、レーシング・ブルズの2台の間に割って入った。

また、レーシング・ブルズ勢の後方には、ミッドフィールド上位争いが定着しつつあるアレックス・アルボン(ウィリアムズ)や、開幕戦での低迷挽回に奮起するハースのエステバン・オコンらが並び、決勝でのポジション争いは激戦が予想される。

レースでの目標について問われた角田は、「当然、ポイント圏内でフィニッシュすることです」と力強く答え、6位入賞を果たしたスプリントに続いて再びポイントを持ち帰ると誓った。

「両方のクルマがポイントを獲得できるポテンシャルがあると思います。チームとしてはもちろん、2台揃っての入賞が目標です」

予選では悔しさを滲ませた角田だが、チーム全体としてのパフォーマンスには手応えを感じており、VCARB 02の実力を決勝レースで証明する構えだ。


2025年F1中国GP予選ではオスカー・ピアストリ(マクラーレン)がキャリア初のポールポジションを獲得。ジョージ・ラッセル(メルセデス)が2番手、ランド・ノリス(マクラーレン)が3番手に続く結果となった。

決勝レースは日本時間3月23日(日)16時にフォーメーションラップが開始され、1周5,451mの上海インターナショナル・サーキットを56周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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